2010年03月30日

高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費の自己負担額を抑えてくれる制度

 病院で治療を受けた場合、公的医療保険の自己負担分だけの支払いで済みます。*2010年4月現在、代表的な公的医療保険の―自己負担割合は、以下です。国民健康保険の自己負担割合は、1~3割(年齢により異なる)です。健康保険の自己負担割合は、1~3割(年齢により異なる)です。
* 保健医療の治療のみ。

 ただ、支払いは自己負担分だけとはいえ、医療費が多くかかることが起こった(入院が必要になるなど)場合、自己負担額が非常に高額にある可能性もあります。高額の自己負担額例としては、以下のような場合が考えられます。なお、以下は、30歳の健康保険の被保険者が、病気にかかった―という前提で計算しています。胃潰瘍にかかった場合の医療費:約35万円の自己負担額は、約11万円(=35万×3割)です。**肺炎にかかった場合の医療費:約27万円の自己負担額は、約8万円(=27万×3割)です。**では、医療費の自己負担額は、際限なく増えるのでしょうか?
** 参考:6.主な病気と医療費 [社団法人 全日本病院協会] (外部リンク)

 高額療養費制度が、自己負担額を“一定の水準”以下に抑えるため、心配いりません。高額療養費制度によって、自己負担額の過度な―増加の心配がいらなくなる理由は、(1)先ほど解説したように、医療費には自己負担額がありますが、(2)高額療養費制度は、“一定の水準”以上の自己負担額を、返還してくれるからです。なお、高額療養費の“一定の水準”は、所得区分によって額が変わります。所得による“一定の水準”の分岐は、以下です。

図:高額療養費の“一定の水準“(70歳未満の場合)***

所得区分自己負担額の“一定の水準“(月額)
上位所得者150,000円+(医療費-500,000円)×1%
一般80,100円+(医療費-267,000円)×1%
低所得者35,400円
*** 70歳以上の場合、計算式が異なります。
(補足)
上位所得者=健康保険加入者の場合、標準報酬月額53万円以上。
一般=上位所得者・低所得者以外。
低所得者=住民税非課税世帯および、生活保護世帯。

ちなみに、高額療養費の支払いが直近12ヶ月以内に4回以上あった場合、4回目以降は“一定の水準”の額が下がります。

図:高額療養費の“一定の水準“(4回目以降)

所得区分自己負担額の“一定の水準“(月額)
上位所得者83,400円
一般44,400円
低所得者24,600円