投資を始められる動機は、"現在の―あまりにも低い預貯金金利に嫌気がさしたからだ"という方も多いでしょう。もし、そういった動機で投資を始められたなら、より多くのリターンを狙って、預貯金を全て投資しようと思われる方もおられるかもしれません。
ただ、投資に回せる―余裕資金の一部は、投資に回さずに、"生活防衛資金"として確保しておくべきです。"生活防衛資金"とは、収入が途切れること(リストラなど)が起こった場合にも、生活できるように備えたお金のことです。では、生活防衛資金を確保しておくと、どんな利点があるのでしょうか?
運用の途中で収入が途切れたとしても、はじめに決めた運用終了時期まで、投資資産を取り崩さずに済む―という利点があります。生活防衛資金があれば、収入が途切れても投資資産を取り崩さずに済む理由は、(1)リストラなどによって運用の途中で収入が途切れた場合にも、生活費は毎月必要になりますが、(2)生活防衛資金があれば、投資資金を取り崩さなくても、生活費を支出できる―からです。
図:生活防衛資金の役割