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セミリタイア生活には、毎月、資産額の0.3%を取り崩すのがおすすめの理由

 当サイトでは、1,700万円たまってセミリタイアできるようになったら、毎月1日に、資産額の0.3%を取り崩すことをおすすめしています。この取り崩しにより、毎月5.1万円(=1,700万円×0.3%)の運用収益が期待できます。

 ちなみに、投資資金は、すべて全世界株式ファンド(eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー))に投資します。

 ただ、全世界株式の期待リターンは、7%です。

>>なぜ全世界株式の期待リターンが、7%だと言えるのか?

 期待リターンが7%なのであれば、毎月1日に、0.58%(≒7%÷12ヶ月)を取り崩してもよさそうなものです。では、なぜ、月に0.3%の取り崩しがいいのでしょうか?

 資産額の0.3%の取り崩しがおすすめの理由は、月に0.3%の取り崩しであれば、計算上は、元本をへらさずにずっと取り崩すことができるからです。月に0,3%の取り崩しであれば、計算上、元本をへらさずにずっと取り崩せる理由は、以下です。


全世界株式で運用すれば、インフレ調整後で年4.5%リターンが期待できる

 月に0.3%の取り崩しであれば、計算上は、元本をへらさずに取り崩すことができる理由を、2ステップで解説しました。

 まずは、全世界株式で運用すれば、インフレ調整後で年4.5%のリターンが期待できることから解説します。なぜ、全世界株式のインフレ調整後の期待リターンはが4.5%だといえるのでしょうか?

 それは、年金を運用している公的機関(=年金積立金管理運用独立行政法人)の資料をもとに計算すると、全世界株式の期待リターンが、4.5%になるからです。年金積立金管理運用独立行政法人の資料をもとに、全世界株式の期待リターンを計算したものが以下です。

 まず、全世界株式に投資すると、年7%*1のリターンが期待できます。年7%という数字は、わたしたちの年金を運用している、年金積立金管理運用独立行政法人の資料(PDFファイル)によります。
*1 全世界株式の割合を、日本株式:5.7%・外国株式:94.3%で計算

全世界株式のリターン:年7%
※年金積立金管理運用独立行政法人の資料より引用(赤枠は管理人が追記)

 ただし、この7%には、インフレ分2.3%がふくまれていますので、インフレ分をのぞいた実質的なリターンは、4.7%(=7%-2.3%)です。

インフレ分をのぞいた実質的なリターン
※年金積立金管理運用独立行政法人の資料より引用(赤枠は管理人が追記)

 さらに、4.7%から、投資信託の運用にかかる手数料:信託報酬0.2%を引いた残りが4.5%(=4.7%-0.2%)になります。ちなみに、全世界株式に投資するインデックスファンド(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))の信託報酬は、年率0.1144%です(2022年1月現在)。

eMAXIS Slim オール・カントリーの信託報酬
※eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の目論見書より引用

 つまり、全世界株式で運用しているお金は、「インフレ分」と「信託報酬分」をのぞいても、年4.5%ふえていくことになります。


年4.5%のリターンが期待できるなら、月0.3%(=年3.6%)の取り崩しなら、計算上は元本をへらさずにずっと取り崩せる

 年金積立金管理運用独立行政法人の資料により、全世界株式のインフレ調整後の期待リターンが、年4.5%だとわかりました。

 ただ、期待リターン:年4.5%をもとに、1ヶ月あたりどのくらい取り崩せるかを計算すると、0.375%(=4.5%÷12ヶ月)と中途半端な数字になります。「毎月、資産額の0.375%を取り崩す」というのはわかりにくいため、きりのいい月0.3%または、月0.4%ずつ取り崩すのがよさそうです。では、0.3%と、0.4%のどちらの数値で取り崩せばいいのでしょうか?

 毎月0.3%を取り崩しましょう。0.3%を選ぶべき理由は、月に0.3%の取り崩しだと、計算上、元本割れしないからです

0.3%だと元本割れしない

 0.3%×12ヶ月だと、年3.6%の取り崩しになります。年3.6%は、インフレ調整後の期待リターン:4.5%よりも少ない取り崩し額になるため、計算上、元本割れしません。
※これはあくまで20年を超える長期間で見たときの話です。1年などの短期間であれば、暴落時には簡単に元本割れします。

0.4%だと元本割れする

 0.4%×12ヶ月だと、年4.8%の取り崩しになります。年4.8%は、インフレ調整後の期待リターン:4.5%よりも多く取り崩すことになり、計算上、元本割れします。



投資信託自動取り崩しサービスがある証券会社のおすすめランキング

1位:フィデリティ証券
フィデリティ証券

取り崩しの年率を設定すると、毎月取り崩し年率の12分の1の額を取り崩してくれます。

たとえば、全世界株式のリターン:4.5%(インフレ調整後)を設定すると、毎月0.375%(=4.5%÷12ヶ月)ずつ取り崩してくれます。

そのため、取り崩したい年率の、ぴったり1ヶ月分を毎月取り崩すことができます。

取り崩したお金は、毎月設定した額を、設定した銀行口座に振り込んでもらうように設定できます。

ですので、証券会社の都合で、振込先の銀行がしばられません。

現時点でもっともすぐれた取り崩しサービスを提供しており、いちばんおすすめです。

・公式ページ



2位:楽天証券
楽天証券

資産額の0.1%以上0.1%刻みで、毎月の取り崩し率の設定ができます。

全世界株式のリターン:年4.5%(インフレ調整後)を毎月取り崩すなら、月0.3%(年3.6%)もしくは月0.4%(年4.8%)のいずれかで取り崩すと良いでしょう。

取り崩したお金は、毎月、全額を楽天銀行に自動で振り込んでもらうように設定することもできます。

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3位:SBI証券
SBI証券[旧イー・トレード証券]

「毎月○%取り崩す」というようなパーセントでの取り崩しはできず、額を指定する(例:月5万円など)取り崩ししかできません。

銀行口座への自動振り込みはおこなっておらず、定期的に証券口座から、銀行口座に手動でお金を動かさなくてはなりません。

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