マネックス証券の概要
マネックス証券は、投資信託から海外ETFへの―リレー投資に向いた証券会社です。(1)銀行口座引き落としの―自動積み立てサービスに対応した銀行数がもっとも多い(2)信託報酬の安いインデックスファンドの―自動積立額を、1000円から設定できる(3)海外ETF(外国株式)の取引手数料がもっとも安い―といった利点があります。
図:マネックス証券の情報一覧
信託報酬の安いインデックスファンドシリーズ取り扱い | ○(3種類) | 貸株サービス | ○(年率:0.1%) |
投信保有ポイントサービス | ○(年率:0.08%) | 外国株式 | ○ |
国内株式 | ○ | 外貨MMF | ○(2通貨) |
図:信託報酬の安いインデックスファンドシリーズ取り扱い状況
インデックスe | SMT | Funds-i | eMAXIS |
× | ○ | ○ | ○ |
図:投信保有ポイントサービスの還元率(年率)
投資信託資産残高 | 取得ポイント(年率) |
残高問わず | 0.08% |
図:国内株式(ETF)の取引手数料
1注文の約定金額 | 手数料 |
10万円以下 | 108円 |
10万円超 20万円以下 | 194円 |
20万円超 30万円以下 | 270円 |
30万円超 40万円以下 | 378円 |
40万円超 50万円以下 | 486円 |
50万円超 100万円以下 | (成行注文) 1,080円 |
(指値注文) 1,620円 | |
100万円超 | (成行注文) 約定金額の0.108% |
(指値注文) 約定金額の0.1620% |
図:貸株サービスの還元率(年率)
TOPIX-ETF(銘柄コード:1306)を貸株した場合 |
0.1% |
図:外国株式(海外ETF)の取引手数料
購入手数料 |
約定代金の0.486%(最低:5.4米ドル、最大:21.6米ドル) |
図:外貨MMFの取り扱い通貨と、為替手数料(1通貨あたり)
米ドルMMF | ユーロMMF | ポンドMMF | 豪ドルMMF | 加ドルMMF | NZドルMMF | ランドMMF |
25銭 | - | - | 70銭 | - | - | - |
マネックス証券の利点の詳細解説
ここでは、概要で述べた利点を具体的に解説します。
1. | 銀行口座引き落としの―自動積み立てサービスに対応した銀行数がもっとも多い。 各都市銀行・地方銀行・ゆうちょ銀行などが積み立てに対応しています。そのため、"給料が振り込まれる銀行口座からの積み立て"が、おこないやすいです。 |
2. | 信託報酬の安いインデックスファンドの―自動積立額を、1000円から設定できる マネックス証券では、信託報酬の安いインデックスファンドシリーズ:"SMT"・"Finds-i"・"eMAXIS"の―自動積立額を、月1000円から設定できます*。そのため、毎月使える投資資金が少ない場合でも、広く分散投資ができます。 * ただし、海外ETFへのリレー投資にもっとも向いた投資信託:Finds-i・eMAXISシリーズ**は、銀行口座からの積み立てに対応していません***。したがって、Finds-i・eMAXISシリーズを自動積み立てしたい場合は、投資資金をあらかじめ証券口座に入金しておく必要があります。 ** Finds-i・eMAXISシリーズが、リレー投資にもっとも向いていると言える理由は、リレー投資に向いたもの(TOPIX・MSCIコクサイインデックスに連動するもの)に信託財産留保額がかからないからです。 *** 一部の銀行では可能です。 |
3. | 海外ETF(外国株式)の取引手数料がもっとも安い マネックス証券の外国株式手数料は、1注文25.2米ドルです。この手数料は、外国株式をあつかう―ネット証券の中でもっとも安いです。 |
マネックス証券の欠点
ただ、マネックス証券も、利点ばかりではありません。マネックス証券には、パソコンで株式を取引した場合の取引手数料が高い―という弱点があります。マネックス証券の―パソコンで株式取引した際の取引手数料は、以下です。(1)まず、成行注文の手数料は、約定金額の0.105%(最低手数料1,050円)です。(2)次に、指値注文の手数料は、約定金額の0.1575%(最低手数料1,575円)です。なお、携帯電話で取引した場合は、一定の条件を満たすと、最低手数料が105円になります。とはいえ、パソコンでの取引でも、最低手数料105円にしてほしいところです。
図:マネックス証券の―パソコンで株式取引した際の取引手数料
注文方法 | 株式取引手数料 |
成行注文 | 約定金額の0.105%(最低手数料1,050円) |
指値注文 | 約定金額の0.1575%(最低手数料1,575円) |
- ※追記(2011/05/18)
2011年5月2日に、マネックス証券の株式取引手数料が改善され、1注文の約定金額が10万円以下の場合、108円の手数料で株式取引できるようになりました。
実際にマネックス証券を使った場合、具体的にどんなメリットがあるのか
マネックス証券の"銀行口座引き落としの―自動積み立てサービスに対応した銀行数がもっとも多い"と、"海外ETF(外国株式)の取引手数料がもっとも安い"が組み合わされることによって、以下のメリットが得られます。それは、投資信託から海外ETFへのリレー投資をする際にすべきこと:(1)投資信託を積み立て、(2)ある程度積み上がってから海外ETFにリレーする―という流れにかかる手間とコストを軽減できる というメリットです。
ただし、先ほど解説したように、eMAXISシリーズは、銀行口座引き落としで積み立てできません***。そのため、銀行口座引き落としで積み立てたい場合は、信託財産留保額がかかるSMTシリーズで積み立てなければなりません。
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>>マネックス証券
楽天証券には、投資信託を毎月自動で取り崩してくれるサービスがあります。
このサービスをつかうと、ほったらかしで、遊んでいるお金の年4.8%(または年3.6%)が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
楽天証券は、楽天市場・楽天モバイル・楽天銀行で知られる、楽天グループに属する証券会社です。
楽天証券の総合口座数は864万口座、預り資産は、18.1兆円を超えています(2022年12月末時点)。
また、楽天証券で投資信託を保有、または、積み立ての設定をしている人は、274万人を超えています。
実際に、楽天証券の「投資信託の自動取り崩しサービス」をつかった履歴をごらんください。
下のように、振込日(1~28日の中で好きな日を指定できます)の10日に間に合うように、投資信託を自動で売ってくれます。

また、取り崩したお金は、下のように自動で楽天銀行の口座に振り込んでくれています。
なお、取り崩しの際にかかる譲渡益税(利益の約20%)が源泉徴収されています。
※ちなみに、自動で振り込んでもらうには、楽天証券の口座と、楽天銀行の口座と連携させる「マネーブリッジ連携」というかんたんな設定が必要です。

全世界株式に投資すると、年7%のリターンが期待できます。
>> 全世界株式のリターンが7%といえる詳しい理由は、この記事で解説しています。
>> 過去34年のデータから計算した、全世界株式のリターン7%の理由はこちら
全世界株式に投資する方法はいくつかありますが、投資信託を使うのが簡単です。
全世界株式に投資する投資信託のなかでは、手数料が安い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下オール・カントリー)」がおすすめです。
オール・カントリーの手数料は年0.2%程度で、全世界株式に投資する投資信託のなかで、最安クラスです。
なお、全世界株式のリターンは年7%といいましたが、取り崩しは、年7%ではなく「年4.5%」にするのがベストです。
なぜなら、全世界株式のリターン:7%のうち、2.3%はインフレで増えた分だからです。
インフレで増えた2.3%分は、取り崩さずにそのまま運用をつづけて、その運用益で将来のインフレにそなえます。
また、先ほど解説したように、オール・カントリーには、年0.2%程度の手数料がかかるため、その分も取り崩さないでおきます。
したがって、全世界株式のリターン:7%から、インフレ分:2.3%と、オール・カントリーの手数料:0.2%を引いた年4.5%を取り崩すのがベストです。
実は、投資信託を毎月手動で取りくずす場合、かなり手間がかかります。
取りくずしの手間を、全世界株式の投資信託を取りくずす場合を例に解説すると、
1.まず、今月の取りくずし額を計算します。
全世界株式の場合、年4.5%が期待リターンですので、毎月「4.5%の12分の1」まで取りくずしても大丈夫です。
つまり、4.5%÷12ヶ月で、0.375%ですね。
たとえば、現在の資産額が120万円の場合、4,500円(=120万円×0.375%)と計算できます。
2.つぎに、1.で計算した額を売る、売却注文をだします。
証券会社のホームページにログインして、先ほど計算した額だけ、全世界株式の投資信託の売却注文をだします。
3.そして、売却注文が成立した翌日か、翌々日までまって、出金指示をだします。
実は、投資信託は、売却注文が成立しても、その日に出金指示をだせません。
出金指示ができるようになるのは翌日か、翌々日になってからです。
このように1日で注文・出金指示の、両方をすませることができません。
そのため、売却注文をだす日と、出金指示をだす日と、2日にわたってホームページで操作する必要があるのです。
自動取りくずしサービスがないと、毎月、この取りくずし作業をやらなければなりません。
楽天証券の自動取りくずしサービスなら、毎月の取りくずし率を、0.1%以上0.1%単位で設定できます。
ここで設定した取りくずし率の分だけ、毎月自動で投資信託を売却してくれます。
全世界株式(年4.5%のリターン)の投資信託を取りくずす場合、月0.4%(年4.8%)、または月0.3%(年3.6%)に設定すると良いでしょう。
また、取りくずしたお金は、毎月指定した日(1~28日から好きな日を指定できます)に、楽天銀行の口座に振り込んでもらえます。
なお、設定した日に間に合うように、投資信託を売却してくれため、お金が必要な日よりまえに振込日を指定する必要はありません。
そのため、楽天証券を使えば、手間をかけずに、遊んでいるお金の年4.5%が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
1.楽天証券の口座を開設したら、全世界株式に投資する投資信託(オール・カントリーがおすすめ)を買って、その投資信託を、月0.4%(または0.3%)取り崩す設定をします。
2.楽天証券の口座と、楽天銀行の口座とを連携させる「マネーブリッジ連携」という設定をします。
この2つを最初にいちど設定するだけでおわりです。
・公式ページ
楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスを使うことで、遊んでいるお金から収益が上がります。
また、はじめるのもかんたんで、全世界株式の投資信託を買って、月に取りくずすパーセント(0.4%か0.3%)を決めるだけです。
楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスがなければ、毎月手間のかかる取り崩しを自分でしなければなりません。
また、銀行預金ではお金はほとんど増えませんので、楽天証券での投資信託自動取り崩しサービスをおすすめします。
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