SBI証券の概要
SBI証券は、コストに敏感な投資家向けの証券会社です。具体的には、(1)信託報酬の安いインデックスファンドの積極的な取り扱い(2)良質な投信保有ポイントサービス(3)ETF・海外ETFの取引手数料が安い―といった利点があります。
図:SBI証券の情報一覧
信託報酬の安いインデックスファンドシリーズ取り扱い | ○(4種類) | 貸株サービス | ○(年率:0.1%*) |
投信保有ポイントサービス | ○(年率:0.1% または 0.2%) | 外国株式 | ○ |
国内株式 | ○ | 外貨MMF | ○(6通貨) |
図:信託報酬の安いインデックスファンドシリーズ取り扱い状況
インデックスe | SMT | Funds-i | eMAXIS |
○ | ○ | ○ | ○ |
図:投信保有ポイントサービスの還元率(年率)
投資信託資産残高 | 取得ポイント(年率) | 現金交換時の目減り考慮** |
1000万円未満 | 0.1% | 0.085% |
1000万円以上 | 0.2% | 0.17% |
図:国内株式(ETF)の取引手数料
スタンダードプラン | アクティブプラン | |||
1注文の約定代金 | 手数料 | 1日の約定代金 合計額 |
手数料 | |
~10万円 | 150円 | ~10万円 | 0円 | |
~20万円 | 199円 | ~20万円 | 206円 | |
~50万円 | 293円 | ~30万円 | 308円 | |
~100万円 | 525円 | ~50万円 | 463円 | |
~150万円 | 628円 | ~100万円 | 822円 | |
~3,000万円 | 994円 | 以降100万円 増加毎に |
432円 ずつ増加 |
|
3,000万円超 | 1,050円 |
図:貸株サービスの還元率(年率)
TOPIX-ETF(銘柄コード:1306)を貸株した場合 |
0.1% |
図:外国株式(海外ETF)の取引手数料
購入手数料 |
約定代金の0.486%(最低:5.4米ドル、最大:21.6米ドル) |
図:外貨MMFの取り扱い通貨と、為替手数料(1通貨あたり)
米ドルMMF | ユーロMMF | ポンドMMF | 豪ドルMMF | 加ドルMMF | NZドルMMF | ランドMMF |
25銭 | 80銭 | - | 1円 | 80銭 | 1円 | 50銭 |
SBI証券の利点
ここでは、概要で述べた利点を具体的に解説します。
1. | 信託報酬の安いインデックスファンドの積極的な取り扱い SBI証券では、信託報酬の安いインデックスファンドのほぼ全てを購入できます。また、新しく信託報酬の安いインデックスファンドが設定された場合、早い時期に取り扱い開始されることが多いです。 |
2. | 良質なポイントサービス 投資信託を保有した場合の―取得ポイントは、投資信託資産残高の年率:0.1%(投資信託資産残高が1000万円以上の場合、倍の年率:0.2%)です。なお、ポイントの現金化は、SBIグループ会社のポイントサイト(SBIポイントのサイト)を通じて行います。この"ポイント現金化"の際に、ポイントは目減りします。目減りの程度は、以下です。(1)住信SBIネット銀行に振り込んでもらった場合、ポイントの85%の現金になります(15%目減り)。(2)他の銀行に振り込んでもらった場合、ポイントの80%の現金になり(20%目減り)、さらに手数料が165円かかります。 |
3. | ETF・海外ETFの取引手数料が安い 各手数料とも、ネット証券の中でも非常に安い手数料です。各手数料は、以下です。(1)ETFの取引手数料(=株式取引手数料)は、10万円まで0円です***。(2)海外ETFの取引手数料(=外国株式取引手数料)は、5.4米ドル~21.6米ドルです。 *** アクティブプランの場合 |
SBI証券の欠点
ただ、SBI証券も、利点ばかりではありません。SBI証券には、銀行の自動引き落としを使った―積み立て投資に対応した銀行が、住信SBIネット銀行("SBIハイブリッド預金"使用)しかないという弱点があります。そのため、自動積み立てをしたい場合、あらかじめ住信SBIネット銀行に"振り込み"、または"入金"をしなければならないため少し面倒です。やはり、給料が振り込まれる銀行などを、引き落とし口座に設定できた方がいいでしょう。この点は、改善を望みたいところです。
- ※追記(2012/11/30)
2012年10月31日に、SBI証券の"銀行の自動引き落としを使った―積み立て投資に対応した銀行"が大幅に増え、全国の都市銀行・地方銀行でも自動積み立てができるようになりました(住信SBIネット銀行でも引き続き積み立て可能です)。
実際にSBI証券を使った場合、具体的にどんなメリットがあるのか
"SBI証券の積極的なインデックスファンド取り扱い"と、"良質な投信保有ポイントサービス"が組み合わされることによって、以下のメリットが得られます。信託報酬の安いインデックスファンドを買い、そのファンドの保有でもらえるポイントを現金化することで、さらに保有コストを下げることができます。どういうことか具体例でみてみましょう。以下は、日本株式インデックスeを買った場合の例です。
日本株式インデックスeの―信託報酬は、年率:0.40%です。投資信託を保有した場合の―取得ポイントは、年率:0.1%(現金化すると0.085%)です****。したがって、日本株式インデックスeを1年間保有した場合の―保有コストを年率:0.315%(=0.40%-0.085%)に下げることができます。
**** 保有額が1000万円以上の場合、ポイントは倍になります(年率:0.2%(現金化すると0.17%))。