「投信自動積立は、毎月購入注文をだす必要がない」で、"投信自動積立を使った場合、一度積立注文を出せば、それ以降購入注文をだす必要はない"―と解説しました。購入注文をだす必要がない理由は、一度積立注文をだすと、毎月自動的に投資信託の購入注文をだしてくれるから―でした。
これで、"積立投資にかかる手間"の問題は解決しました。
ただ、積立投資には"手間がかかること"以外にも、"途中で中断してしまいやすい"―という問題があります。積み立てを途中で中断してしまいやすい理由は、実行する期間が長期に及ぶため、様々な問題が起こるからです。では、投信自動積立を使った場合、積立投資は途中で中断されないのでしょうか?
投信自動積立を使った場合、積立投資は途中で中断されることなく、確実に実行されます。積立投資が確実に実行される理由は、以下の"積み立てを中断する原因となる―問題"を解決するからです。
経済状況によって積み立てに消極的になってしまう問題を解決
投信自動積立を使えば、積立投資が途中で中断されることなく、確実に実行されると解説してきました。積立投資が途中で中断されることなく、確実に実行される理由は、"積み立てを中断する原因となる―問題"を解決するからだと解説してきました。
手動で積み立てている場合に、積み立てを中断してしまう主な場面は、投資している商品の評価額が暴落したときだと―私は思います。投資している商品の評価額が暴落したときに、積み立てを中断してしまうと考える理由は、(1)月々の給料から大切なお金を積み立てる―手動での積立投資を継続するには、"投資対象に対する希望"(=最終的には上がるという希望)が必要ですが、(2)暴落が起こると、投資対象に対する希望を持ち続けられなくなるからです。
ただ、投信自動積立を使えば、"積み立てを中断してしまう問題を解決"することができます。では、なぜ、投信自動積立を使えば、積み立てを中断してしまう問題を解決できるのでしょうか?
感情に左右されず、設定した通りに投資を実行するからです。
積立資金を使い込んでしまう問題を解決
投信自動積立を使えば、感情に左右されず設定した通りに投資を実行できるため、積立投資を確実に実行できると解説しました。
ただ、"私は投信自動積立に頼らなくても、感情に左右されずに投資を継続することができる"―と考える方もおられるかもしれません。
しかし、あらかじめ積立用の資金を分けて管理していない場合、月によっては、いざ投資をしようとしたときに、"積立用の資金が残っていない"という問題が起こるかもしれません。積立用の資金が残らないことがある原因は、積立用の資金を使い込んでしまうことがあるからです。具体的な例としては、"遊びや飲み会で使いすぎてしまう"・"高い買い物をしてしまう"―といったところでしょうか。では、投信自動積立を使えば、"積立用の資金がなくなること"を回避できるのでしょうか?
自動的に積立資金が口座から引き落とされるため、積立用の資金を使い込んでしまうことはありません。なお、「投信自動積立は、毎月購入注文をだす必要がない」でも書きましたが、"給料日の後に引き落とし日が設定できる―ネット証券"で投信自動積立をおこなうと、よりいいでしょう。
図:各ネット証券の―投信自動積立の毎月の引き落とし日(銀行口座引き落としの場合)
証券会社名 | 投信自動積立の毎月の引き落とし日 |
SBI証券 | 14日、27日から選択 |
楽天証券 | 設定した積立日により異なる ・積立日を7日に設定→26日 ・積立日を24日に設定→13日 |
auカブコム証券 | 任意の日 |
マネックス証券 | 引き落とし元の銀行により異なる ・設定した買付日の―前営業日の翌日午前3時頃までに入金* ・2日の前営業日までに入金* |
* 引き落とし日は分かりませんでした。代わりに入金の期日を記載しています。
※ 引き落とし日が前後する場合もありますので、引き落とし元の銀行口座の資金には余裕を持っておきましょう。
購入注文を忘れてしまう問題を解決
投信自動積立を使うと確実に投資が実行されるため、(1)積み立てに消極的になってしまう場面でも積立投資を継続でき、(2)積立資金を使い込んでしまうこともない―と解説しました。
ただ、手動での積み立てで、上記2つの問題を解決することも不可能ではありません。
しかし、手動で積み立てる場合、"投資すること"をうっかり忘れてしまうこともあるかもしれません。では、投信自動積立を使えば、"投資すること"を忘れることはなくなるのでしょうか?
一度設定すれば、毎月設定通りに投資をおこなってくれるため、"投資することを忘れること"はありません。
図:投信自動積立は、"積み立てを中断する原因となる―問題"を解決する