資産のリターンだけでじゅうぶんな取り崩し額を確保するには、大金が必要になります。期待リターンを5%と高めに設定しても、年120万円(=月10万円)の取り崩し額を確保するには、2400万円(=120万円÷5%)もの資産が必要になります。
いきなりこんな大金を用意することは難しいでしょうから、毎月決まった額を積み立てて、目標額を目指すのが一般的だと思います。例えば、毎月2万円ずつ積み立てたり、毎月5万円ずつ積み立てたりする―といった具合です。
ただ、長期投資(当サイトの定義は30年)をしていると、途中で相場が落ち込んだりすることもあります。では、長期投資の途中で相場が落ち込んでも利益が出るのでしょうか?
長期に渡って定期的に同じ額を積み立てること*で、途中で相場が落ち込んでも利益がでます。
なぜなら、(1)相場が落ち込んだ場合には、同じ投資額でも多くの口数が買えますが、(2)同じ投資額で多くの口数買えれば、相場が元に戻るだけで利益が出るからです。
* この投資法のことをドルコスト平均法といいます。
なお、『半値になっても儲かる「つみたて投資」』によると、ドルコスト平均法で積み立てていた場合、以下のように基準価額が半分になるような状況でも、利益が出るそうです。
図:ドルコスト平均法なら、基準価額が半分になっても利益が出る(引用図)
図は、星野泰平 『半値になっても儲かる「つみたて投資」』 会社講談社、2010年、4頁より引用
確かに積み立てをしている間ずっと下がり、上がることがなければ利益は出ません。ですが、各会社がより高い成績を目指す限り、株式市場の成長は続くと―私は考えます。
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