投資信託に投資すると、決算期ごとに分配金が受け取れます。
ただ、高い分配金・安定した分配金を売りにしている投資信託には注意が必要です。分配金は、利益から支払われているとは限らないからです。
投資信託に投資すれば、分配金が得られる
投資信託保有していれば、投資信託の決算期ごとに分配金が支払われます。支払われた分配金は、証券会社の口座に振り込まれます。
ただし、分配金は、ファンドの資産を売却して支払われることを覚えておいてください。そのため、分配金支払い後には、分配金の価格分、基準価額はさがります。分配金は、ファンドがくれるボーナスではありません。
その投資信託が過去にどのくらい分配金を配ってきたかは、その銘柄の運用会社のホームページを見れば確認することができます。また、投資信託の評価機関である、モーニングスターのホームページでも確認することができます。
「高い分配金」や、「安定した分配金」を売りとしている投資信託には、気を付けなければならない
注意しなければならないのは、高い分配金・安定した分配金をうりとする投資信託です。「高い分配金が魅力的」・「安定した分配金収入の実績」などの広告コピーには要注意です。
これらの投資信託は、高コストであることが非常に多いです。具体的には、販売手数料が必要だったり、信託報酬が1.5%を超えたりする商品は高コストと言えます。
高コストなのに顧客が買ってしまう理由は、多少コストが高くても高い分配金が支払われるから問題ない、と判断してしまうからかもしれません。先ほども書きましたが、その高い分配金はファンドからのボーナスではなく、ファンドの一部を売却して支払われているだけ、ということ理解しなければなりません。
分配金は必ず利益から払われているとは限らない
分配金は、利益以外からも支払うことができます。利益がでていないのに、ファンド資産を取り崩して支払っている場合も多いです。
チャートを確認してみてください。高い分配金を継続的に支払えているのに、みるみる基準価格が下がっている投資信託があります。これは、相場状況が悪いからではありません(その可能性もありますが)。利益が出ていないのに、高い分配金を支払い続けているから下がっているのです。
また、高いコストによって、資産が目減りしているのです。こういった投資信託を買ってしまうと、高い分配金が継続的に支払われているから利益がでていると思っていたのに、基準価額を見てみたら大きく下がっていた、という結果になる可能性が高いです。
分配金は、投資家にとって害でしかありません。分配金は、ファンドの資産を売却して支払われます。そのため、分配金の支払い後、ファンドの価値は分配金分下がります。さらに、分配金には20%もの高い税金がかかります。
投資には、コストが安いインデックスファンドおすすめします。低コストのインデックスファンドであれば、分配金を支払わないものがほとんどです。分配金を支払わないことで、投資家が「分配金にかかる税金」を支払わなくてすむようにしているのです。