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バランスファンドではなく、できればインデックスファンドを積み立てよう

 投資始める際には、あなたがどの程度の損失に耐えられるかを確認し、 耐えられる損失に合わせて、株式と日本債券とを組み合わせます。

 ただ、投資信託の中には、あらかじめ資産を組み合わせてくれている、バランスファンドという投資信託もあります。しかし、バランスファンドには、様々な欠点があります。積立投資をする際は、インデックスファンドを組み合わせて投資しましょう。

  • 投資を始めるときには、どの程度の割合で株式と、日本債券とを組み合わせるか?を考える必要がある
  • 組みあわせを考えるのが面倒な場合は、バランスファンドに投資するという方法もある
  • バランスファンドは余計なコストがかかり、資産の組みあわせを自由に決められない
  • できればインデックスファンドを組み合わせること

投資を始めるときには、どの程度の割合で株式と、日本債券とを組み合わせるか?を考える必要がある

 投資を始めるときには、まず、あなたがどの程度の損失に耐えられるか?を考え、次に、その"耐えられる損失"に合わせて株式と、日本債券との投資割合を決めます。

 このような順番で決める必要があるのは、「運用を途中で終了してしまう事態」を避けるためです。途中で運用を終了してしまう場面は、主に、自分が耐えられない損失が発生してしまったときです。そのため、あらかじめ、あなたがどのくらいの損失に耐えられるか?を確認しておくことが必要になります。そのあとで、"耐えられる損失"にあわせて、投資割合を決めるのです。

>>投資信託のおすすめの組み合わせ4選

 途中で運用を終了する事態を避けることで、積み立てで将来必要なお金を用意する―という一番大切な目的を達成できるようになります。


組みあわせを考えるのが面倒な場合は、バランスファンドに投資するという方法もある

 なお、運用資産の組みあわせを考えるのは面倒!という方のために、バランスファンドに投資する―という方法もあります。

 バランスファンドとは、1つに投資するだけで、複数の資産に幅広く投資できる投資信託です。例えば、ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)というバランスファンドは、1つで、日本株式・外国株式・日本債券・外国債券に25%ずつの組みあわせで投資できます。

 ただし、1つで広く分散投資できるバランスファンドは、手軽さを重視するならとても便利な商品ですが、おすすめできません。おすすめできないのは、以下の理由からです。


バランスファンドは余計なコストがかかり、資産の組みあわせを自由に決められない

 バランスファンドは、"ファンドがさらに複数のファンドに投資する"―ファンドオブファンズと呼ばれる形式で運用されているものがほとんどです。

 この形式は、あなたが複数のファンドに投資することを代行してくれる―と考えるとイメージしやすいのではないでしょうか?例えば、あなたが"株式:30%、日本債券:70%と組み合わせを決めて"投資するように、バランスファンドは、運用会社が決めた投資割合で投資をおこないます。

 ただし、この「分散投資の代行」はタダではありません。プロに代行してもらうわけですから、その分、余計にコスト(=信託報酬)がかかります。つまり、分散投資の代行に手数料を支払い、さらに、投資先のファンドの信託報酬も支払うことになります。

 また、バランスファンドは、投資内容を運用会社が決めるので、投資先を選ぶ自由がありません。あなたのリスクにぴったりの―組み合わせのバランスファンドが見つかることはないでしょう。


できればインデックスファンドを組み合わせること

 バランスファンドでは「あなたのリスクにぴったり合った投資」ができないので、バランスファンドに投資するのではなく、複数のインデックスファンドを組み合わせた投資をしてください。インデックスファンドを組み合わせる方法を取れば、長い運用の途中であなたが取れるリスクが変化した場合でも、日本債券の割合を自由に変更することができます。つまり、常に、あなたにぴったりのリスクに合わせた投資ができるのです。

 「インデックスファンドを組み合わせて投資すると、毎月それぞれの銘柄に投資する手間がかかるじゃないか!」―と考える方もおられるかもしれません。例えば、株式に50%(内訳は、日本株式:10%・外国株式:90%)・日本債券に50%投資する場合、毎月計算して、投資額を割り振らなければならない―というような具合です。

 ところが毎月の積み立ても、SBI証券の投信積立サービスというサービスを使えば、ほとんど手間はかかりません。SBI証券では、最初に"日本株式に月○万円投資・外国株式に月○万円投資・日本債券に月○万円投資"―と設定しておけば、毎月銀行口座から引き落としで自動的に購入してもらえます。

 バランスファンドの「自分のリスクにぴったり合わせた投資ができない」―というのは、非常に大きなデメリットです。バランスファンドを使うのは確かに楽ですが、インデックスファンドで積み立てることを基本と考えてください。



遊んでいるお金から、ほったらかしで定期収入

楽天証券には、投資信託を毎月自動で取り崩してくれるサービスがあります。

このサービスをつかうと、ほったらかしで、遊んでいるお金の年4.8%(または年3.6%)が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。


楽天証券ってどんな会社?

楽天証券は、楽天市場・楽天モバイル・楽天銀行で知られる、楽天グループに属する証券会社です。

楽天証券の総合口座数は864万口座、預り資産は、18.1兆円を超えています(2022年12月末時点)。

また、楽天証券で投資信託を保有、または、積み立ての設定をしている人は、274万人を超えています。


楽天証券の自動取り崩しサービスの実践履歴

実際に、楽天証券の「投資信託の自動取り崩しサービス」をつかった履歴をごらんください。

下のように、振込日(1~28日の中で好きな日を指定できます)の10日に間に合うように、投資信託を自動で売ってくれます。

楽天証券の投資信託自動取り崩しの履歴

また、取り崩したお金は、下のように自動で楽天銀行の口座に振り込んでくれています。

なお、取り崩しの際にかかる譲渡益税(利益の約20%)が源泉徴収されています。

※ちなみに、自動で振り込んでもらうには、楽天証券の口座と、楽天銀行の口座と連携させる「マネーブリッジ連携」というかんたんな設定が必要です。

楽天証券の振り込みの履歴


なぜ、年4.8%(または年3.6%)の収益がえられるの?

全世界株式の投資信託に投資すると、年4.5%(インフレ調整後)のリターンが期待できる

全世界株式に投資すると、年7%のリターンが期待できます。

>> 全世界株式のリターンが7%といえる詳しい理由は、この記事で解説しています。

>> 過去34年のデータから計算した、全世界株式のリターン7%の理由はこちら

全世界株式に投資する方法はいくつかありますが、投資信託を使うのが簡単です。

全世界株式に投資する投資信託のなかでは、手数料が安い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下オール・カントリー)」がおすすめです。

オール・カントリーの手数料は年0.2%程度で、全世界株式に投資する投資信託のなかで、最安クラスです。

なお、全世界株式のリターンは年7%といいましたが、取り崩しは、年7%ではなく「年4.5%」にするのがベストです。

なぜなら、全世界株式のリターン:7%のうち、2.3%はインフレで増えた分だからです。

インフレで増えた2.3%分は、取り崩さずにそのまま運用をつづけて、その運用益で将来のインフレにそなえます。

また、先ほど解説したように、オール・カントリーには、年0.2%程度の手数料がかかるため、その分も取り崩さないでおきます。

したがって、全世界株式のリターン:7%から、インフレ分:2.3%と、オール・カントリーの手数料:0.2%を引いた年4.5%を取り崩すのがベストです。


しかし、年4.5%のリターンの取り崩しは、手間がかかる

実は、投資信託を毎月手動で取りくずす場合、かなり手間がかかります。

取りくずしの手間を、全世界株式の投資信託を取りくずす場合を例に解説すると、

1.まず、今月の取りくずし額を計算します。

全世界株式の場合、年4.5%が期待リターンですので、毎月「4.5%の12分の1」まで取りくずしても大丈夫です。

つまり、4.5%÷12ヶ月で、0.375%ですね。

たとえば、現在の資産額が120万円の場合、4,500円(=120万円×0.375%)と計算できます。

2.つぎに、1.で計算した額を売る、売却注文をだします。

証券会社のホームページにログインして、先ほど計算した額だけ、全世界株式の投資信託の売却注文をだします。

3.そして、売却注文が成立した翌日か、翌々日までまって、出金指示をだします。

実は、投資信託は、売却注文が成立しても、その日に出金指示をだせません。

出金指示ができるようになるのは翌日か、翌々日になってからです。

このように1日で注文・出金指示の、両方をすませることができません。

そのため、売却注文をだす日と、出金指示をだす日と、2日にわたってホームページで操作する必要があるのです。

自動取りくずしサービスがないと、毎月、この取りくずし作業をやらなければなりません。


楽天証券の自動取り崩しサービスなら、メンドクサイを解消

楽天証券の自動取りくずしサービスなら、毎月の取りくずし率を、0.1%以上0.1%単位で設定できます。

ここで設定した取りくずし率の分だけ、毎月自動で投資信託を売却してくれます。

全世界株式(年4.5%のリターン)の投資信託を取りくずす場合、月0.4%(年4.8%)、または月0.3%(年3.6%)に設定すると良いでしょう。

また、取りくずしたお金は、毎月指定した日(1~28日から好きな日を指定できます)に、楽天銀行の口座に振り込んでもらえます。

なお、設定した日に間に合うように、投資信託を売却してくれため、お金が必要な日よりまえに振込日を指定する必要はありません。

そのため、楽天証券を使えば、手間をかけずに、遊んでいるお金の年4.5%が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。


ほったらかしで定期収入をもらうには、2つのステップだけ

1.楽天証券の口座を開設したら、全世界株式に投資する投資信託(オール・カントリーがおすすめ)を買って、その投資信託を、月0.4%(または0.3%)取り崩す設定をします。

2.楽天証券の口座と、楽天銀行の口座とを連携させる「マネーブリッジ連携」という設定をします。

この2つを最初にいちど設定するだけでおわりです。

・公式ページ




まとめ

楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスを使うことで、遊んでいるお金から収益が上がります。

また、はじめるのもかんたんで、全世界株式の投資信託を買って、月に取りくずすパーセント(0.4%か0.3%)を決めるだけです。

楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスがなければ、毎月手間のかかる取り崩しを自分でしなければなりません。

また、銀行預金ではお金はほとんど増えませんので、楽天証券での投資信託自動取り崩しサービスをおすすめします。

・公式ページ








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