「外貨MMFの投資対象」で、外貨MMFは、(1)"先進国が発行する国債"、"格付けの高い公社債"など―安全性が高いものに投資し、(2)さらに、投資する資産の―残存期間も短い(平均残存期間90日)*―と解説しました。そのため、外貨に投資する商品の中では、比較的安全な商品です。
* 残存期間が短いと、金利変動の影響を受けにくくなります。
ただ、比較的安全な商品とはいっても、外貨建ての債券に投資するため、リスクはあります。外貨建ての債券に投資したときのリスクは、為替リスク・金利変動リスク・信用リスク―の3つです。では、外貨MMFの各リスクの程度は、どのくらいなのでしょうか?
為替リスクは高く、金利変動リスク・信用リスクはともに低いです。なぜそう言えるのかを順番に解説していきましょう。(1)まず、"為替リスクは高い"と言える理由は、為替の影響で、価値が大きく動くことがあるからです。例えば、1米ドルが100円の時に米ドルMMFを購入した場合、購入後に為替が±10円動くと、±10%価値が変動してしまいます。米ドルMMFの年率:1.741%(2022年9月現在)と比較すると、いかにリスクが高いかおわかりいただけると思います。(2)次に、"金利変動リスクは低い"と言える理由は、残存期間の短い債券に投資するからです。(3)最後に、"信用リスクは低い"と言える理由は、格付けの高い債券に投資するからです。
図:外貨MMFのリスクの程度