「外貨MMFの投資対象」で、外貨MMFは、(1)"先進国が発行する国債"、"格付けの高い公社債"など―安全性が高いものに投資し、(2)さらに、投資する資産の―残存期間も短い(平均残存期間90日)*―と解説しました。そのため、外貨に投資する商品の中では、比較的安全な商品です。
* 残存期間が短いと、金利変動の影響を受けにくくなります。
ただ、外貨MMFを取り扱うネット証券はたくさんあります。外貨MMFを取り扱う―代表的なネット証券には、SBI証券・楽天証券・auカブコム証券などがあります。では、外貨MMFへの投資を始める場合、どの証券会社で始めればいいのでしょうか?
auカブコム証券がいいです。auカブコム証券で外貨MMF取引を始めるべき理由は、外貨MMFに力を入れた―証券会社だからです。詳しくは、以下で解説します。
- ●為替手数料が最も安い
●商品も充実している
為替手数料が最も安い
外貨MMFへの投資を始めるなら、"外貨MMFに力を入れた―auカブコム証券がおすすめ"だと解説しました。2つ理由を挙げましたが、まずは、"為替手数料が最も安い"から解説していきます。
外貨MMFは、為替手数料の負担が大きいです。為替手数料の負担が大きいと言える理由は、以下です。(1)まず、外貨MMFの為替手数料は、1通貨の取引ごとにかかるからです。(2)また、外貨MMFの為替手数料は、往復で(=購入時と売却時)かかるからです。そのため、為替手数料は、重視しなければなりません。では、auカブコム証券の為替手数料は、どのくらいなのでしょうか?
auカブコム証券の為替手数料は、外貨MMFを扱うネット証券の中で、もっとも安いです(トルコリラは、SBI証券の方がかなり安いです)。詳細な手数料は、以下です。米ドルMMFは、20銭。南アフリカランドは、30銭。トルコリラは、2円です。
図:外貨MMFを取り扱うネット証券の―為替手数料一覧
証券会社名(証券会社のHPへ) | 米ドルMMF | ランドMMF | リラMMF |
auカブコム証券 | 20銭 | 25銭 | 2円 |
SBI証券 |
25銭 | 30銭 | 50銭 |
楽天証券 |
25銭 | 30銭 | 1円50銭 |
マネックス証券 |
25銭 | - | - |
松井証券 |
20銭 | - | - |
※ -は、取り扱いがないことを表しています。
商品が充実している
auカブコム証券の為替手数料は、外貨MMFを扱うネット証券の中で、もっとも安いと解説してきました。
ただ、いくら為替手数料が安くても、品揃えがわるくて、欲しい通貨建てMMFが買えなければ意味がありません。では、auカブコム証券の外貨MMFの品揃えはどうなのでしょうか?
一部取り扱いのないものもありますが、重要なものは全て取り扱っています。具体的な取り扱い商品は、米ドルMMF・南アフリカランドMMF・トルコリラ―の3つです。
図:外貨MMFを取り扱うネット証券の―取り扱い商品一覧
証券会社名(公式サイトへ) | 米ドル | 南アフリカランド | トルコリラ |
auカブコム証券 | ○ | ○ | ○ |
SBI証券 |
○ | ○ | ○ |
楽天証券 |
○ | ○ | ○ |
マネックス証券 |
○ | ||
松井証券 |
○ |
楽天証券には、投資信託を毎月自動で取り崩してくれるサービスがあります。
このサービスをつかうと、ほったらかしで、遊んでいるお金の年4.8%(または年3.6%)が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
楽天証券は、楽天市場・楽天モバイル・楽天銀行で知られる、楽天グループに属する証券会社です。
楽天証券の総合口座数は864万口座、預り資産は、18.1兆円を超えています(2022年12月末時点)。
また、楽天証券で投資信託を保有、または、積み立ての設定をしている人は、274万人を超えています。
実際に、楽天証券の「投資信託の自動取り崩しサービス」をつかった履歴をごらんください。
下のように、振込日(1~28日の中で好きな日を指定できます)の10日に間に合うように、投資信託を自動で売ってくれます。

また、取り崩したお金は、下のように自動で楽天銀行の口座に振り込んでくれています。
なお、取り崩しの際にかかる譲渡益税(利益の約20%)が源泉徴収されています。
※ちなみに、自動で振り込んでもらうには、楽天証券の口座と、楽天銀行の口座と連携させる「マネーブリッジ連携」というかんたんな設定が必要です。

全世界株式に投資すると、年7%のリターンが期待できます。
>> 全世界株式のリターンが7%といえる詳しい理由は、この記事で解説しています。
>> 過去34年のデータから計算した、全世界株式のリターン7%の理由はこちら
全世界株式に投資する方法はいくつかありますが、投資信託を使うのが簡単です。
全世界株式に投資する投資信託のなかでは、手数料が安い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下オール・カントリー)」がおすすめです。
オール・カントリーの手数料は年0.2%程度で、全世界株式に投資する投資信託のなかで、最安クラスです。
なお、全世界株式のリターンは年7%といいましたが、取り崩しは、年7%ではなく「年4.5%」にするのがベストです。
なぜなら、全世界株式のリターン:7%のうち、2.3%はインフレで増えた分だからです。
インフレで増えた2.3%分は、取り崩さずにそのまま運用をつづけて、その運用益で将来のインフレにそなえます。
また、先ほど解説したように、オール・カントリーには、年0.2%程度の手数料がかかるため、その分も取り崩さないでおきます。
したがって、全世界株式のリターン:7%から、インフレ分:2.3%と、オール・カントリーの手数料:0.2%を引いた年4.5%を取り崩すのがベストです。
実は、投資信託を毎月手動で取りくずす場合、かなり手間がかかります。
取りくずしの手間を、全世界株式の投資信託を取りくずす場合を例に解説すると、
1.まず、今月の取りくずし額を計算します。
全世界株式の場合、年4.5%が期待リターンですので、毎月「4.5%の12分の1」まで取りくずしても大丈夫です。
つまり、4.5%÷12ヶ月で、0.375%ですね。
たとえば、現在の資産額が120万円の場合、4,500円(=120万円×0.375%)と計算できます。
2.つぎに、1.で計算した額を売る、売却注文をだします。
証券会社のホームページにログインして、先ほど計算した額だけ、全世界株式の投資信託の売却注文をだします。
3.そして、売却注文が成立した翌日か、翌々日までまって、出金指示をだします。
実は、投資信託は、売却注文が成立しても、その日に出金指示をだせません。
出金指示ができるようになるのは翌日か、翌々日になってからです。
このように1日で注文・出金指示の、両方をすませることができません。
そのため、売却注文をだす日と、出金指示をだす日と、2日にわたってホームページで操作する必要があるのです。
自動取りくずしサービスがないと、毎月、この取りくずし作業をやらなければなりません。
楽天証券の自動取りくずしサービスなら、毎月の取りくずし率を、0.1%以上0.1%単位で設定できます。
ここで設定した取りくずし率の分だけ、毎月自動で投資信託を売却してくれます。
全世界株式(年4.5%のリターン)の投資信託を取りくずす場合、月0.4%(年4.8%)、または月0.3%(年3.6%)に設定すると良いでしょう。
また、取りくずしたお金は、毎月指定した日(1~28日から好きな日を指定できます)に、楽天銀行の口座に振り込んでもらえます。
なお、設定した日に間に合うように、投資信託を売却してくれため、お金が必要な日よりまえに振込日を指定する必要はありません。
そのため、楽天証券を使えば、手間をかけずに、遊んでいるお金の年4.5%が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
1.楽天証券の口座を開設したら、全世界株式に投資する投資信託(オール・カントリーがおすすめ)を買って、その投資信託を、月0.4%(または0.3%)取り崩す設定をします。
2.楽天証券の口座と、楽天銀行の口座とを連携させる「マネーブリッジ連携」という設定をします。
この2つを最初にいちど設定するだけでおわりです。
・公式ページ
楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスを使うことで、遊んでいるお金から収益が上がります。
また、はじめるのもかんたんで、全世界株式の投資信託を買って、月に取りくずすパーセント(0.4%か0.3%)を決めるだけです。
楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスがなければ、毎月手間のかかる取り崩しを自分でしなければなりません。
また、銀行預金ではお金はほとんど増えませんので、楽天証券での投資信託自動取り崩しサービスをおすすめします。
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