バランスファンドはたくさんあるので、選ぶ基準が必要です。ただ、選ぶ基準といってもたくさんあります。例えば、投資銘柄数・運用開始からの年数・総資産額などです。では、バランスファンドは、何を基準に選ぶとよいのでしょうか?
バランスファンドは、手数料が安いこと・自分のリスク許容度にあっていること―を基準に選びましょう。
- バランスファンドは、手数料が安いものを選ぶ
- バランスファンドは、自分のリスク許容度にあっているものを選ぶ
手数料が安いものを選ぶ
バランスファンドを選ぶ際には、基準が必要なります。一番効率的にバランスファンドを絞り込める基準は、"手数料"です。バランスファンドには手数料が高いファンドが多いため、手数料で絞り込むと、少数に絞り込めるからです。ただ、手数料といっても、何種類かあります。バランスファンドを絞り込むために使う手数料は、信託報酬・販売手数料です。具体的な絞り込み手順は以下です。
まず確認すべきなのは、信託報酬が1%未満であることです。信託報酬は、保有している間、毎日かかる手数料です。毎日かかる手数料なので、信託報酬の大小は、運用益に大きく影響します。そのため、信託報酬が高すぎるファンドは、ファンド選びから除外してください。ファンド選びから除外すべきかどうかの境界線は、信託報酬1%あたりが妥当でしょう。
つぎに、販売手数料が無料(ノ―ロード)であることも確認しましょう。販売手数料は、購入時にかかる手数料です。購入時だけしかかからないので、信託報酬ほど運用益への影響は大きくありません。ただ、影響は大きくはないとはいっても、確実にコストアップになります。コストアップの例として、1%の販売手数料がかかるファンドを5年保有後に売却した場合を考えてみましょう。この場合、年間の保有コストが0.2%(=1%÷5年)上がることになります。販売手数料がかからないものにしぼっても、じゅうぶんよい商品がありますので、販売手数料がかかるファンドはファンド選びから除外した方がよいでしょう。
自分のリスク許容度にあっているものを選ぶ
バランスファンドを選ぶには、まず、手数料でしぼり込みます。ただ、いくら手数料が安くても、自分のリスク許容度にあっていないものに投資するわけにはいきません。なぜなら、自分のリスク許容度よりリスクが高いものに投資すると、値動きの大きさにびっくりして投資を終了(=資産全部の売却)する恐れがあるからです。そのため、バランスファンドを選ぶ際には、"自分のリスク許容度に合っているもの"を選ぶ必要があります。自分のリスク許容度に合っているかどうかは、そのバランスファンドの最大損失率が、自分のリスク許容度以下かどうかで判断します。代表的なバランスファンドの―最大損失率を、以下にまとめてみました。なお、以下の"最大損失率の計算"に使った―バランスファンドのリターン、およびバランスファンドのリスクは、管理人が計算しました。
まず、4資産インデックスバランスオープン(成長型)(愛称:ベーシック4)の最大損失率は、約20%です。最大損失率は、期待リターンから信託報酬を引き、さらにリスクの2倍を引いて計算します。4資産インデックスバランスオープン(愛称:ベーシック4)のリターンは、4.08%。信託報酬は、0.70%。リスクは、11.67%です。これらの数値を、先ほどの計算式に当てはめて計算すると、最大損失率は、約20%(4.08%-0.70%-(11.67%×2)=-19.96%)になります。
つぎに、SBI資産設計オープン(資産成長型)(愛称:スゴ6)の最大損失率は、約24%です。SBI資産設計オープン(資産成長型)(愛称:スゴ6)のリターンは、4.11%。信託報酬は、0.73%。リスクは、13.48%です。同じように最大損失率を計算すると、最大損失率は、約24%(4.11%-0.73%-(13.48%×2)=-0.2358%)になります。
最後に、eMAXIS バランス(8資産均等型)のリスク許容度は、約27%です。eMAXIS バランス(8資産均等型)のリターンは、4.54%。信託報酬は、0.54%。リスクは、15.29%です。最大損失率を計算すると、約27%(4.54%-0.54%-(15.29%×2)=-0.2658%)になります。
楽天証券には、投資信託を毎月自動で取り崩してくれるサービスがあります。
このサービスをつかうと、ほったらかしで、遊んでいるお金の年4.8%(または年3.6%)が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
楽天証券は、楽天市場・楽天モバイル・楽天銀行で知られる、楽天グループに属する証券会社です。
楽天証券の総合口座数は864万口座、預り資産は、18.1兆円を超えています(2022年12月末時点)。
また、楽天証券で投資信託を保有、または、積み立ての設定をしている人は、274万人を超えています。
実際に、楽天証券の「投資信託の自動取り崩しサービス」をつかった履歴をごらんください。
下のように、振込日(1~28日の中で好きな日を指定できます)の10日に間に合うように、投資信託を自動で売ってくれます。

また、取り崩したお金は、下のように自動で楽天銀行の口座に振り込んでくれています。
なお、取り崩しの際にかかる譲渡益税(利益の約20%)が源泉徴収されています。
※ちなみに、自動で振り込んでもらうには、楽天証券の口座と、楽天銀行の口座と連携させる「マネーブリッジ連携」というかんたんな設定が必要です。

全世界株式に投資すると、年7%のリターンが期待できます。
>> 全世界株式のリターンが7%といえる詳しい理由は、この記事で解説しています。
>> 過去34年のデータから計算した、全世界株式のリターン7%の理由はこちら
全世界株式に投資する方法はいくつかありますが、投資信託を使うのが簡単です。
全世界株式に投資する投資信託のなかでは、手数料が安い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下オール・カントリー)」がおすすめです。
オール・カントリーの手数料は年0.2%程度で、全世界株式に投資する投資信託のなかで、最安クラスです。
なお、全世界株式のリターンは年7%といいましたが、取り崩しは、年7%ではなく「年4.5%」にするのがベストです。
なぜなら、全世界株式のリターン:7%のうち、2.3%はインフレで増えた分だからです。
インフレで増えた2.3%分は、取り崩さずにそのまま運用をつづけて、その運用益で将来のインフレにそなえます。
また、先ほど解説したように、オール・カントリーには、年0.2%程度の手数料がかかるため、その分も取り崩さないでおきます。
したがって、全世界株式のリターン:7%から、インフレ分:2.3%と、オール・カントリーの手数料:0.2%を引いた年4.5%を取り崩すのがベストです。
実は、投資信託を毎月手動で取りくずす場合、かなり手間がかかります。
取りくずしの手間を、全世界株式の投資信託を取りくずす場合を例に解説すると、
1.まず、今月の取りくずし額を計算します。
全世界株式の場合、年4.5%が期待リターンですので、毎月「4.5%の12分の1」まで取りくずしても大丈夫です。
つまり、4.5%÷12ヶ月で、0.375%ですね。
たとえば、現在の資産額が120万円の場合、4,500円(=120万円×0.375%)と計算できます。
2.つぎに、1.で計算した額を売る、売却注文をだします。
証券会社のホームページにログインして、先ほど計算した額だけ、全世界株式の投資信託の売却注文をだします。
3.そして、売却注文が成立した翌日か、翌々日までまって、出金指示をだします。
実は、投資信託は、売却注文が成立しても、その日に出金指示をだせません。
出金指示ができるようになるのは翌日か、翌々日になってからです。
このように1日で注文・出金指示の、両方をすませることができません。
そのため、売却注文をだす日と、出金指示をだす日と、2日にわたってホームページで操作する必要があるのです。
自動取りくずしサービスがないと、毎月、この取りくずし作業をやらなければなりません。
楽天証券の自動取りくずしサービスなら、毎月の取りくずし率を、0.1%以上0.1%単位で設定できます。
ここで設定した取りくずし率の分だけ、毎月自動で投資信託を売却してくれます。
全世界株式(年4.5%のリターン)の投資信託を取りくずす場合、月0.4%(年4.8%)、または月0.3%(年3.6%)に設定すると良いでしょう。
また、取りくずしたお金は、毎月指定した日(1~28日から好きな日を指定できます)に、楽天銀行の口座に振り込んでもらえます。
なお、設定した日に間に合うように、投資信託を売却してくれため、お金が必要な日よりまえに振込日を指定する必要はありません。
そのため、楽天証券を使えば、手間をかけずに、遊んでいるお金の年4.5%が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
1.楽天証券の口座を開設したら、全世界株式に投資する投資信託(オール・カントリーがおすすめ)を買って、その投資信託を、月0.4%(または0.3%)取り崩す設定をします。
2.楽天証券の口座と、楽天銀行の口座とを連携させる「マネーブリッジ連携」という設定をします。
この2つを最初にいちど設定するだけでおわりです。
・公式ページ
楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスを使うことで、遊んでいるお金から収益が上がります。
また、はじめるのもかんたんで、全世界株式の投資信託を買って、月に取りくずすパーセント(0.4%か0.3%)を決めるだけです。
楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスがなければ、毎月手間のかかる取り崩しを自分でしなければなりません。
また、銀行預金ではお金はほとんど増えませんので、楽天証券での投資信託自動取り崩しサービスをおすすめします。
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