投資信託で大きな資産を作るには、分散投資をすることが重要です。なぜなら、(1)積み立ての途中で大きな損をしてしまうと投資が怖くなって積み立てを途中でやめてしまい、資産の形成ができなくなってしまう可能性がありますが、(2)分散投資をすることで、資産形成の途中で大きな損をする―確率を下げることができるからです。
"分散投資が大きな損をする確率を下げる例"としては、以下のようなものがあります。(1)1つの会社の株式に全財産を投資していたら、その会社がつぶれたら資産が0になってしまいますが、(2)複数の会社の株式に分散して投資していた場合は、その内の1つの会社がつぶれたとしても資産に大きな影響はありません。同じように日本の株式だけでなく世界全体の株式や債券に投資をしていれば、日本の景気が悪くなっても、資産に大きな影響はなくなります。
ただ、上記のように複数の国や、資産に投資をしようとした場合、複数の投資信託に投資する必要があります。投資信託は多く場合、1つの資産にしか投資しないからです(日本株式だけに投資・日本債券だけに投資というように)。例えば、日本株式と、外国株式とに投資をしようとした場合、"日本株式ファンド"、"外国株式ファンド"の両方に投資しなければなりません。
このように複数の投資信託に投資するのは、とても手間がかかります。投資を行うごとに各ファンドを買わなければならないからです。上記の場合、日本株式ファンドと、外国株式ファンドとを毎回買わなければなりません。もっと多くの資産に分散投資したければ、さらに多くの銘柄に投資しなければならなくなります。では、手間をかけずに分散投資するには、どうすればいいのでしょうか?
バランスファンドを使えばいいです。バランスファンドを使うべき理由は、1つで複数の資産に分散投資できるからです。具体的には以下です。先ほど解説したように、投資信託は基本的に1つの銘柄で1つの資産にしか投資しないため、分散投資をするには複数銘柄に投資しなければなりません。ところが、バランスファンドは特別で、1つで複数の資産に分散投資してくれます。そのため、バランスファンドに投資すれば、"毎回多くの銘柄を購入しなければならない手間"がなくなるのです。
図:ひとつで複数の資産に投資できるバランスファンド