NISA口座は節税効果が非常に高い*ため、口座開設に制限があります。そのため、どんな制限があるのかあらかじめ知っておかなければ、いざ口座開設をしようとしたときに制限で口座開設ができない―なんてことにもなりかねません。では、NISAの口座開設には、どんな制限があるのでしょうか? 以下のような―"口座開設数をしぼるための制限"があります。
* NISA口座は毎年100万円の非課税枠が与えられ、その枠内の投資の―配当(または分配金)や譲渡益が5年間非課税になります。
口座開設できる条件
NISAには、口座開設数をしぼるための制限があります。それらの制限の中で最もシンプルなものは、"口座開設できる人を制限する"というものです。NISA口座は、あらかじめ決められた―条件を満たす人しか開けません。NISA口座を開くことができる条件とは、以下です。
まず、NISA口座を開設する人は、日本に住んでいなければなりません。また、NISA口座を開設する人は、20歳以上でなければなりません。
図:NISAの開設条件
一人一口座だけ
これで海外に住む人や、未成年者の―NISA口座開設を禁止することができました。ただ、一人でたくさんの口座が開けてしまうと、口座開設できる人を制限した意味がなくなってしまいます。なぜなら、先ほどの"口座を開ける人の制限"によって仮に口座開設者数を2分の1に減らせたとしても、"口座開設できる人"がそれぞれ2つずつ口座を開いてしまえば、口座開設数を減らすことができないからです。では、どう対策しているのでしょうか?
NISA口座は、一人一口座しか開けないようになっています。なお、複数のNISA口座が開かれるのを防止するために、NISA口座開設の際には、税務署の重複チェックが入る仕組みになっています。具体的には、以下です。
(1)まず、投資家からNISA口座開設の申し込みを受けた―金融機関が、税務署に申請します。(2)次に、税務署が、住民票の写しなどを使って複数のNISA口座開設がないか確認します。(3)そして、複数のNISA口座開設がないことが確認されると、口座開設が実行されます。
ちなみに、上記のように税務署での重複確認が必要であるため、NISA口座の開設には、約4週間かかることもあります。そのため、投資の予定がある方は、早めに口座開設手続きをした方が良いでしょう。
図:NISAの重複開設チェック