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NISAの節税効果を最大限に使用する方法

 せっかくNISA口座で運用をするのだから、節税効果を最大限に利用したい―と考える方もおられるかもしれません。節税効果を最大化するにはいくつかのポイントがあります。そのポイントとは、以下です。

●期待リターンが高いものに投資する
●投資枠をいっぱいまで使用する
●夫婦でNISA口座を使用する

期待リターンが高いものに投資

 NISA口座の節税効果を高めるには、いくつかの方法があります。それら方法の中でもっともシンプルで効果の高い方法が、期待リターンの高いものに投資する―という方法です。期待リターンの高いものとは、具体的には"株式"です。"株式"には、"株式に投資する投資信託"も含みます。

 ただ、株式(投資信託を含む)に投資するのがいいと言っても、株式にはたくさんの種類があります。適切なものを選ぶために、以下の条件でしぼり込みましょう。

 まず、投資する株式商品は、インデックスファンド(またはETF)を選びましょう。インデックスファンドにすべき理由は以下です。NISAは、"売却しても投資枠が復活しない"など、短期投資に向かない設計になっています。個別株に投資した場合、その"短期投資"になってしまう可能性があります。なぜなら、個別株は、その企業一社の業績の変化により"短期間で「投資すべきでない対象」に変わる可能性"があるからです。一方、インデックスファンドであれば非常に多くの企業に投資するため、その心配(=ひとつの企業の業績変化による―投資判断の変化)はありません。よって、NISA口座では、インデックスファンド(またはETF)に投資するのが有効です。

 また、投資する株式商品は、信託報酬が安いものを選ばなくてはなりません。信託報酬が安いものにすべき理由は以下です。NISAは、"最大10年非課税になる"など、長期投資向きの制度です。長期投資の場合、信託報酬(=毎日引かれる手数料)を長い間支払うことになります。したがって、NISAに使う商品は、信託報酬のできるだけ安いものを選ぶことが重要になります。

わき道

株式は値動きが激しいので、ご自分のリスク許容度に応じて運用資産に組み込んでください。株式を組み込みすぎて、ご自分のリスク許容度より多くリスクを取ってしまうと、暴落が起こった場合に"持っていられなくなってしまう恐れ"があります。
※ リスク許容度についてはこちら→リスク許容度

図:節税効果を高めるために株式で運用
節税効果を高めるために株式で運用


投資枠をいっぱいまで使用

 NISAの非課税効果を最大化するには、期待リターンの高いもの(株式など)に投資するのが有効です。さらに非課税効果を高めるには、投資枠を余すことなく100万円いっぱいまで使いましょう。ただ、投資枠いっぱいに投資しようとした場合、"インデックスファンド"と、"ETF"とでは、使いやすさに差がでます。インデックスファンドは投資枠いっぱいに投資しやすいのですが、ETFは投資枠いっぱいに投資しづらいのです。具体的には以下です。

 まず、投資信託は金額指定で購入できるため、100万円の投資枠を使いきれます。なお、"金額指定で購入"とは、10,000円分購入や、55,000円分購入など、金額を指定して購入する注文方法のことです。多くの証券会社の場合、1万円以上であれば、1円単位で金額を指定できます。この注文方法ができるため、100万円の枠を使いきるのは簡単です。

 次に、ETFは単元株数ごとに買わなければならないので、100万円の枠を使い切れません。ちなみに、単元株数とは、株式銘柄ごとに決められた―"株式の売買単位"のことです。ETFも株式銘柄ですから、この単元株数で取引をしなくてはなりません。したがって、ETFは、"株価×単元株数の計算結果"刻みで買わなければならないのです。例えば、外国債券ETF(証券コード:1677)の場合、株価が55,000円程度(2014年9月現在)、単元株数が10株なので、約550,000円刻みで購入しなければなりません。ですから、ETFで、投資枠をいっぱいまで使うのは難しいでしょう。

 ただし、株価と、単元株数が少ない銘柄でしたら、投資枠の隙間(=使い切れなかった投資枠)は少なくなります。例としては、TOPIX-ETF(証券コード:1306)は、株価が1,300円程度、単元株数が10株ですので、13,000円刻みで購入できます。13,000円刻みで購入できれば、100万円にかなり近い額まで購入できるでしょう。そのため、投資枠の隙間は少なくなります。

 ちなみに、一部の証券会社では、株式を単元株数より少ない株数で売買できる―"単元未満株"を取り扱っている場合もあります。単元未満株を取り扱っている証券会社であれば、先ほどの1677・1306も1株から購入できます。そのため、単元未満株で買えば、ETFに投資する場合でも、投資枠をいっぱいに使いやすくなるのです。ただし、単元未満株は手数料が割高であることが多いので、使用する場合には必ず手数料を確認してください。

図:投資枠いっぱいに使いやすい投資信託と、使いにくいETF
投資枠いっぱいに使いやすい投資信託と、使いにくいETF


夫婦でNISA口座を使用

 NISAの運用に株式を使って、投資枠いっぱいまで投資したとしましょう。できることは全て行ったため、もうできることは無いような気がします。本当にそうでしょうか? できることはまだあります。夫婦でNISA口座を開き、投資枠を2倍にしましょう。夫婦でNISA口座を開くと、投資枠が2倍になる理由は以下です。

 「NISAの限度額」で解説したように、NISAの限度額は年100万円、最大500万円です。ただし、上記は"ひとり"の限度額です。夫婦それぞれがNISA口座を開けば、ふたり分の枠が使えます。よって、夫婦ふたりでNISA口座を開くと、投資枠を2倍(=年200万円、最大1,000万円)に増やせます。

図:夫婦でNISA口座を使えば非課税枠が2倍
夫婦でNISA口座を使えば非課税枠が2倍



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