投資信託ガイドTop > 投資信託の計算 > 投資信託で損する確率はどのくらい?

« 2022年4月の投資信託0.3%取り崩し。今月は3,747円取り崩せました。 | メイン

投資信託で損する確率はどのくらい?

 投資信託には元本保証がありません。そのため、損をする可能性もあります。

 ただ、投資信託をはじめる前に、どのくらいの確率で損をするか、あらかじめ知っておきたい方もおられるのではないでしょうか。

 そこで、ネット上にある過去34年分の利回りデータをつかって、過去に投資していたらどのくらいの確率で損をしていたかを調べてみました。では、投資信託で損する確率はどのくらいなのでしょうか?

 損をする確率は、何に投資するか・何年投資するかで変わります。投資対象・投資年数ごとの損をする確率の具体的な数値は、以下です。


投資対象・投資する年数ごとの損する確率

ア.投資信託に投資した場合の損をする確率(全世界株式に投資)

全世界株式に投資した場合の、損をする確率のグラフ

 全世界株式は、投資期間がみじかいと損をする確率がかなり高くなる(最大32.4%)一方、20年以上投資すれば1回も損をしませんでした。

  • 全世界株式に1年投資する場合、34回中11回(32.4%)の確率で損(=元本割れ)をしました。
  • 全世界株式に5年投資する場合、30回中8回(26.7%)の確率で損をしました。
  • 全世界株式に10年投資する場合、25回中4回(16.0%)の確率で損をしました。
  • 全世界株式に20年投資する場合、15回中0回(0%)で、1回も損をしませんでした。
  • 全世界株式に30年投資する場合、5回中0回(0%)で、1回も損をしませんでした。

イ.投資信託に投資した場合の損をする確率(国内債券に投資)

国内債券に投資した場合の、損をする確率のグラフ

 国内債券は、投資期間がみじかくても損をする確率が低く(最大14.7%)、また、5年以上投資すれば1回も損をしませんでした。

  • 国内債券に1年投資する場合、34回中5回(14.7%)の確率で損をしました。
  • 国内債券に5年投資する場合、30回中0回(0%)で、1回も損をしませんでした。
  • 国内債券に10年投資する場合、25回中0回(0%)で、1回も損をしませんでした。
  • 国内債券に20年投資する場合、15回中0回(0%)で、1回も損をしませんでした。
  • 国内債券に30年投資する場合、5回中0回(0%)で、1回も損をしませんでした。


損する確率を計算するためのデータの出所

 損する確率を計算するための利回りのデータは、さまざまなインデックスのデータを公開してくれている、「myINDEX」というサイトのデータを使わせていただきました。

ア.使用したデータ(全世界株式)がある場所

1.まず、「myINDEX」の「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (ACWI) (円) 」のページにアクセスします。

myINDEXのサイト画像

 なお、「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (ACWI) (円) 」は、先進国(日本を含む)と新興国との株式指標を、円換算したものです。

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)は、MSCI指数の一つで、米国のMSCI Inc.が算出・公表する、世界の株式を対象とした株価指数をいいます(ACWIは、「All Country World Index」の略)。これは、世界の先進国(23カ国)と新興国(24カ国)の株式の総合投資収益を各市場の時価総額比率で加重平均して指数化したもので、世界の株式の時価総額(浮動株調整後)の約85%をカバーしています。

iFinanceより引用

2.アクセスしたページの下の方にある、「グラフ」という項目の「年次リターン」タブをクリックします。

年次リターンをクリックの画像

3.グラフになっていますが、マウスカーソルをあわせると数値がでます。

グラフをクリックすると数値が表示される画像

 これが各年の世界株式の利回りです。画像では1988年の利回りが28.1%だとわかります。この利回りのデータを使って、全世界株式に1年・5年・10年・20年・30年投資した場合の、利回りを計算します。

イ.使用したデータ(国内債券)がある場所

1.まず、「myINDEX」の「NOMURA-BPI 総合」のページにアクセスします。

myINDEXのサイト画像

 なお、「NOMURA-BPI 総合」は、国内の公社債市場の動向を指数化したものです。

NOMURA-BPIは、「NOMURA Bond Performance Index(ノムラ・ボンド・パフォーマンス・インデックス)」の略で、野村證券金融工学研究センターが算出・公表する、日本の公募債券流通市場全体の動向を的確に表すために開発された投資収益指数をいいます。これは、日本の流通市場の債券を一定の組入基準に従って構成されたポートフォリオ(インデックス・ポートフォリオ)のパフォーマンスを基に算出され、1983年12月末を100として指数化されています。

iFinanceより引用

2.アクセスしたページの下の方にある、「グラフ」という項目の「年次リターン」タブをクリックします。

年次リターンをクリックの画像

3.グラフになっていますが、マウスカーソルをあわせると数値がでます。

グラフをクリックすると数値が表示される画像

 これが各年の国内債券の利回りです画像では1966年の利回りが8.9%だとわかります。この利回りのデータを使って、国内債券に1年・5年・10年・20年・30年投資した場合の、利回りを計算します。

 なお、国内債券のリターンデータは1966年のものからありますが、あまりに古いデータだと現在の数値とかけ離れて過ぎています。そのため、今回は、1988年以降の過去34年分だけつかって計算しました。


損する確率の計算方法

1.損をする確率を知りたい―運用年数の利回りを計算する

 たとえば、「世界株式を10年運用した場合の損をする確率」を計算したい場合、まず、先ほどの利回りのデータ(全世界株式のもの)を10年分掛けあわせて、世界株式に10年投資した場合の利回りを計算します。

 1988~1997年の10年利回りを計算する場合、各年の利回りを順番にかけていきます。

  • まず、1988年の利回りは28.1%でしたので、「1×(1+28.1%)」で1.281。
  • つぎに、1989年の利回りは35.3%でしたので、「1.281×(1+35.3%)」で1.733193。
  • そして、1990年の利回りは-21.1%でしたので、「1.733193×(1-21.1%)」で1.367489277というように計算します。

 このように1997年までの10年分を計算すると、3.081483409という計算結果になります。つまり、1988年に1円を世界株式に投資したら、1997年には約3円になったということです。

 この「10年運用したときの利回り」を、1988~1997年から、2012~2021年までの25回分計算します。

  • 1988~1997年の世界株式の利回りは、3.081483409。
  • 1989~1998年の世界株式の利回りは、2.549861369。
  • ~省略~
  • 2012~2021年の世界株式の利回りは、4.851541033。

 これで、1988年から2012年までに投資をはじめて、10年運用した場合の利回りデータ(25回分)が手に入りました。

 なお、世界株式を5年運用した場合の利回りは、同じように5年分の利回りを掛けあわせて計算します。

2.集めた利回りデータの中で、利回りが1(元本)より下になった回数(=損をした回数)をカウントする

 世界株式に10年投資した場合、以下の4つの期間で損をしました。

  • 1999~2008年の10年の利回りは、0.784858843(約22%の損)
  • 2000~2009年の10年の利回りは、0.959424645(約4%の損)
  • 2001~2010年の10年の利回りは、0.983310735(約2%の損)
  • 2002~2011年の10年の利回りは、0.895950484(約10%の損)

3.損をした回数を、全体の数で割る

 これまでの計算で世界株式に10年投資した場合、測定回数25回中の内、損をした回数が4回あったことがわかりました。

 上記から、「世界株式に10年投資した場合、16.0%(=4÷25)の確率で損をする」ことがわかりました。

 このような計算をすべての期間でおこなった結果が、最初に紹介した損をする確率です。


計算に使ったエクセルのダウンロード

 計算に使ったエクセルをダウンロードできるようにしておきますので、くわしい計算内容がみたいかたはダウンロードしてみてください。

損をする確率を計算したエクセルファイル(全世界株式)
>>kakuritsu_sekai_kabushiki_01.xlsx

損をする確率を計算したエクセルファイル(国内債券)
>>kakuritsu_kokunai_saiken_01.xlsx

投資信託に投資するなら、手数料が安いインデックスファンドをおおく取り扱うSBI証券がおすすめです。
>>SBI証券