特定口座とは、投資家の確定申告にかかる負担を、軽減するための口座です。
特定口座の利点は、証券会社が年間の損益を計算してくれることです。特定口座を使わない場合は、取引ごとに証券会社から送付される取引報告書で、自分で計算しなければなりません。
また、特定口座は、税金を源泉徴収(=利益から天引き)してもらうことで、投資家に代わり、証券会社が納めてくれます。この制度を使うことで、確定申告が不要になります。もちろん、源泉徴収をしないように選ぶこともできます。その場合は、自分で確定申告を行って、税金を納める必要があります。しかし、年間取引報告書(=証券会社が年間の損益を計算してくれた書類)を添付することで、比較的簡単に確定申告を行うことが出来ます。
ちなみに源泉徴収をするか、しないかの変更は、その年に1度でも取引すると、年内は出来なくなります。
便利な"源泉徴収あり"ですが、欠点が1つあります。税金の先払いになる為、以降、税金分は運用できなくなることです。計算例をあげてみましょう。100万円を1年間運用。値上がり益20%(=1.2倍)の取引を5回する場合。
図:100万円を1年間運用した場合の、源泉徴収の影響
源泉徴収なしの方が、5万円(=119ー114)多く稼げることがお分かりだと思います。スペースの都合上、図には出来ませんが、取引数が10回あれば、54万円の差にもなります。
"源泉徴収あり"、"なし"のどちらが良いかは、取引回数と利益によって異なります。年間の取引利益と、確定申告の手間を天秤にかけて、よく検討してみることが大切です。
特定口座は、証券会社に申し込むだけで開設することが可能です。
特定口座とは、投資家の確定申告にかかる負担を、軽減するための口座です。特定口座の利点は、証券会社が年間の損益を計算してくれることです。また、特定口座は、税金を源泉徴収(=利益から天引き)してもらうことで、確定申告が不要になります。