「インフレに強い株式投資」で、株式がインフレに強いことを解説しました。記事で、株式がインフレに強い理由は、インフレが起こっても会社の"利益"が減らないからだと解説しました。
有名な投資対象には、株式の他に債券もあります。債券は安全な資産というイメージが強いかもしれません。実際、株式よりも値動きが小さく、先進国の国債であれば安定して利子の支払いが望めますし、デフォルト(元本が返ってこないこと)の可能性もほぼありません。
日本が発行する国債であれば、元本割れの可能性も低いため、あなたも投資を検討したことがあるかもしれませんね。一方、日本以外の先進国(アメリカなど)が発行する国債は、為替の変動によって元本割れする可能は高いです(円安に動けば大きく得をする可能性もあります)。
しかし、その高い安全性から、債券はリターンも低くなっています。現在の日本国債の利子は、年0.16%です(個人向け国債の10年変動金利:2022年10月現在)。もちろん利子が上がることもありますが、"債券の期待リターン"が株式よりも低いことはずっと変わりません。
債券の期待リターンが株式より低いのは、投資の世界に"リスクが高いものはリターンも高く、リスクが低いものはリターンも低い"―という原則があるからです。債券は、株式よりもリスクが低いため、リターンも低いと言うわけですね。
このリターンの低さが、債券を"インフレに弱い資産"にしています。では、リターンが低いことがなぜ、インフレに弱い原因になるのでしょうか?
なぜなら、同じインフレ率でも、株式よりもリターンが削れるからです。インフレ率でリターンが削れる例は、以下です。
(1)年金積立金管理運用独立行政法人(=公的年金の運用機関)は、国内株式のリターンが5.6%*、国内債券のリターンが0.7%*と予測していますが、インフレが1%進むと、それぞれのリターンが1%減ることになります。(2)つまり、国内株式のリターンは、18%(=1%÷5.6%)、国内債券のリターンは、100%(=1%÷0.7%)削られることになります。
* リターン予測は、インフレ分の数値を含んだものです。
例えば、"残りの期間が1年の国債"(金利:年1%)を100万円分購入した場合、1年後に返ってくるお金は101万円(=100万円×1.01)です。1年後にインフレ率が10%だったとしても、返ってくるお金が10%増えるといったことはありません。
あなたが、利子1%で100万円を借りた場合を想像してみてください。借りた年にインフレが起こったからと言って、インフレ分を利子にプラスして支払うことはしませんよね。
楽天証券には、投資信託を毎月自動で取り崩してくれるサービスがあります。
このサービスをつかうと、ほったらかしで、遊んでいるお金の年4.8%(または年3.6%)が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
楽天証券は、楽天市場・楽天モバイル・楽天銀行で知られる、楽天グループに属する証券会社です。
楽天証券の総合口座数は864万口座、預り資産は、18.1兆円を超えています(2022年12月末時点)。
また、楽天証券で投資信託を保有、または、積み立ての設定をしている人は、274万人を超えています。
実際に、楽天証券の「投資信託の自動取り崩しサービス」をつかった履歴をごらんください。
下のように、振込日(1~28日の中で好きな日を指定できます)の10日に間に合うように、投資信託を自動で売ってくれます。

また、取り崩したお金は、下のように自動で楽天銀行の口座に振り込んでくれています。
なお、取り崩しの際にかかる譲渡益税(利益の約20%)が源泉徴収されています。
※ちなみに、自動で振り込んでもらうには、楽天証券の口座と、楽天銀行の口座と連携させる「マネーブリッジ連携」というかんたんな設定が必要です。

全世界株式に投資すると、年7%のリターンが期待できます。
>> 全世界株式のリターンが7%といえる詳しい理由は、この記事で解説しています。
>> 過去34年のデータから計算した、全世界株式のリターン7%の理由はこちら
全世界株式に投資する方法はいくつかありますが、投資信託を使うのが簡単です。
全世界株式に投資する投資信託のなかでは、手数料が安い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下オール・カントリー)」がおすすめです。
オール・カントリーの手数料は年0.2%程度で、全世界株式に投資する投資信託のなかで、最安クラスです。
なお、全世界株式のリターンは年7%といいましたが、取り崩しは、年7%ではなく「年4.5%」にするのがベストです。
なぜなら、全世界株式のリターン:7%のうち、2.3%はインフレで増えた分だからです。
インフレで増えた2.3%分は、取り崩さずにそのまま運用をつづけて、その運用益で将来のインフレにそなえます。
また、先ほど解説したように、オール・カントリーには、年0.2%程度の手数料がかかるため、その分も取り崩さないでおきます。
したがって、全世界株式のリターン:7%から、インフレ分:2.3%と、オール・カントリーの手数料:0.2%を引いた年4.5%を取り崩すのがベストです。
実は、投資信託を毎月手動で取りくずす場合、かなり手間がかかります。
取りくずしの手間を、全世界株式の投資信託を取りくずす場合を例に解説すると、
1.まず、今月の取りくずし額を計算します。
全世界株式の場合、年4.5%が期待リターンですので、毎月「4.5%の12分の1」まで取りくずしても大丈夫です。
つまり、4.5%÷12ヶ月で、0.375%ですね。
たとえば、現在の資産額が120万円の場合、4,500円(=120万円×0.375%)と計算できます。
2.つぎに、1.で計算した額を売る、売却注文をだします。
証券会社のホームページにログインして、先ほど計算した額だけ、全世界株式の投資信託の売却注文をだします。
3.そして、売却注文が成立した翌日か、翌々日までまって、出金指示をだします。
実は、投資信託は、売却注文が成立しても、その日に出金指示をだせません。
出金指示ができるようになるのは翌日か、翌々日になってからです。
このように1日で注文・出金指示の、両方をすませることができません。
そのため、売却注文をだす日と、出金指示をだす日と、2日にわたってホームページで操作する必要があるのです。
自動取りくずしサービスがないと、毎月、この取りくずし作業をやらなければなりません。
楽天証券の自動取りくずしサービスなら、毎月の取りくずし率を、0.1%以上0.1%単位で設定できます。
ここで設定した取りくずし率の分だけ、毎月自動で投資信託を売却してくれます。
全世界株式(年4.5%のリターン)の投資信託を取りくずす場合、月0.4%(年4.8%)、または月0.3%(年3.6%)に設定すると良いでしょう。
また、取りくずしたお金は、毎月指定した日(1~28日から好きな日を指定できます)に、楽天銀行の口座に振り込んでもらえます。
なお、設定した日に間に合うように、投資信託を売却してくれため、お金が必要な日よりまえに振込日を指定する必要はありません。
そのため、楽天証券を使えば、手間をかけずに、遊んでいるお金の年4.5%が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
1.楽天証券の口座を開設したら、全世界株式に投資する投資信託(オール・カントリーがおすすめ)を買って、その投資信託を、月0.4%(または0.3%)取り崩す設定をします。
2.楽天証券の口座と、楽天銀行の口座とを連携させる「マネーブリッジ連携」という設定をします。
この2つを最初にいちど設定するだけでおわりです。
・公式ページ
楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスを使うことで、遊んでいるお金から収益が上がります。
また、はじめるのもかんたんで、全世界株式の投資信託を買って、月に取りくずすパーセント(0.4%か0.3%)を決めるだけです。
楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスがなければ、毎月手間のかかる取り崩しを自分でしなければなりません。
また、銀行預金ではお金はほとんど増えませんので、楽天証券での投資信託自動取り崩しサービスをおすすめします。
・公式ページ