取り崩しは、期待リターンに応じた額を計算して取り崩します。
ただ、毎月、取り崩し額を計算するのは面倒かもしれません。そのため、年金の支給にあわせて、2ヶ月に1回取り崩すといいかもしれません。
- 取り崩す額は、期待リターンに応じて計算する
- 毎月計算して取り崩すのは面倒
- 年金のように2ヶ月に1回取り崩す
取り崩す額は、期待リターンに応じて計算する
取り崩すのは、期待リターンに応じた額でなければなりません。期待リターンよりおおく取り崩すと、元本が減ってしまうからです。
期待リターンに応じた取り崩し額の計算にはまず、現在の資産額を確認します。なお、ひとつの証券会社に全ての資産をまとめておけば、証券会社の口座をみるだけで、現在の資産額を確認できます。
次に、「現在の資産額」に「期待リターン」を掛けて、「12で割れば」取り崩し額が計算できます。たとえば、現在の資産額が4,000万円で、期待リターンが3%であれば、
4,000万円×3%÷12ヶ月=10万円
と計算できます。
なお、最後に12で割るのは、期待リターンが1年間運用した場合の数値なので、1ヶ月分のリターンに計算しなおす必要があるからです。
そして、計算結果の取り崩し額を解約します。上記の計算例だと、毎月10万円取り崩すことになります。
毎月計算して取り崩すのは面倒
ただ、上記の計算を、毎月行うのは面倒かもしれません。
毎月取り崩しを行うには、毎月ログインしなければなりません。証券口座をひとつにまとめておけばまだましですが、複数の証券会社に口座があれば全ての口座を確認しなければならなくなるため、さらに面倒になります。
また、毎月取り崩すたびに、資産のバランスを考えてどの資産を取り崩すか決めなければなりません。具体的には、日々の値動きによって崩れた資産のバランスを元に戻すために、値段が上がりすぎているものを優先して取り崩さなければなりません。
>>投資信託を取り崩すときは、資産のバランスを整えるようにすること
年金のように2ヶ月に1回取り崩す
面倒な取り崩しは、2ヶ月に一回、偶数月にするのがおすすめです。SBI証券であれば、SBI証券のキャッシュカードを使って、セブンATM・ゆうちょATMで引き出すことができます。ただし、ゆうちょATMで出金すると、200円の出金手数料がかかります。
2ヶ月に1回の偶数月というのは、年金の支給月と同じです。まだ年金をもらう段階ではない場合も、将来もらうときに備えて偶数月に取り崩しをおこなうとよいでしょう。
2ヶ月に1回の取り崩しには、SBI証券の定期売却サービスを使うのも良いかもしれません。定期売却サービスとは、一度設定すれば設定した間隔で自動的に投資信託を売却してくれるサービスです。
しかし、現在、定期売却サービスは、資産のバランスを整えるように売却することができません。また、取り崩し額をパーセントで指定もできません。サービスの改善が望まれます。
なお、一年に一度ぐらいは資産のバランスを確認し、資産をリバランスすることも大切です。資産をリバランスすることで、あなたが耐えられない損失がでることを防げます。
投資信託自動取り崩しサービスがある証券会社のおすすめランキング
取り崩しの年率を設定すると、毎月取り崩し年率の12分の1の額を取り崩してくれます。
たとえば、全世界株式のリターン:4.5%(インフレ調整後)を設定すると、毎月0.375%(=4.5%÷12ヶ月)ずつ取り崩してくれます。
そのため、取り崩したい年率の、ぴったり1ヶ月分を毎月取り崩すことができます。
取り崩したお金は、毎月設定した額を、設定した銀行口座に振り込んでもらうように設定できます。
ですので、証券会社の都合で、振込先の銀行がしばられません。
現時点でもっともすぐれた取り崩しサービスを提供しており、いちばんおすすめです。
・公式ページ
資産額の0.1%以上0.1%刻みで、毎月の取り崩し率の設定ができます。
全世界株式のリターン:年4.5%(インフレ調整後)を毎月取り崩すなら、月0.3%(年3.6%)もしくは月0.4%(年4.8%)のいずれかで取り崩すと良いでしょう。
取り崩したお金は、毎月、全額を楽天銀行に自動で振り込んでもらうように設定することもできます。
・公式ページ
「毎月○%取り崩す」というようなパーセントでの取り崩しはできず、額を指定する(例:月5万円など)取り崩ししかできません。
銀行口座への自動振り込みはおこなっておらず、定期的に証券口座から、銀行口座に手動でお金を動かさなくてはなりません。
・公式ページ