目標額に達したら、期待リターンに応じた額の取り崩しをはじめます。
ただ、日々の値動きで、資産のバランスは少しずつ崩れています。取り崩す際には、資産のバランスを整えるように取り崩しましょう。
目標額に到達したら、取り崩しを開始する
取り崩しの回数は、毎月・2ヶ月1回・年に一回など好きに選んでかまいません。
ただ、取り崩しの間隔は、年に1回よりも複数月に1回がおすすめです。これは、取り崩しタイミングによる、相場の影響を分散させるためです。年に一回だけの取り崩しでは、相場の影響がその取り崩しタイミングに集中してしまいます。また、毎月取り崩すのは面倒でしょう。
2ヶ月に1回、偶数月に取り崩すといいかもしれません。偶数月は、年金の支給月ですから、将来年金の支給が開始されたときに、同時に取り崩し額も引き出すことができます。
>>投資信託の取り崩しは、年金のように2ヶ月に1回がおすすめ
日々の値動きにより資産のバランスは少しずつ崩れていく
投資資産は、相場によって毎日価格が変わります。
そのため、はじめに理想の組み合わせにしても、徐々にバランスが崩れてしまいます。バランスが崩れてしまうと最大損失額も変わるため、最初に想定していた損失額よりも多くなったり、少なくなったりする可能性があります。なお、最大損失額が少なくなることは良いことだと感じるかもしれませんが、最大損失額が少ないということはリスクが少ないということであり、そうなると期待リターンも減ってしまいます。
このバランスの崩れは、株式は大きく、債券は少なくなっています。つまり、株式が多いほど、バランスが崩れやすくなります。
取り崩すときに、資産のバランスを整えるように取り崩すこと
資産バランスが崩れているのを放っておくと、耐えられない損失がでる組み合わせに変化してしまいします。
取り崩すときは、最初に決めた資産割合より資産割合が増えている資産を売ってください。例えば、最初に日本債券の割合を50%と決めて、現在60%に増えていた場合は、日本債券を売却しましょう。こうすることで資産割合が増えすぎている資産の割合が減り、崩れたバランスをもとに戻すことができます。
なお、資産額が大きくなると、取り崩しだけでは資産のバランスをもとに戻せなくなる可能性があります。年に一回はチェックして大きくバランスが崩れていれば、資産割合が増えすぎているものを売って、割合が減りすぎているものを買う、「リバランス」をおこなうことも検討しましょう。
リスクをコントロールすることは何よりも大切です。資産を取り崩す段階になっても、リスクをコントロールして、自分が耐えられる損失より大きな損失が出ないようにしましょう。