株式は、大きな値上がりが期待できますが、大きく値下がりする可能性のある資産です。一方、債券は、大きな値上がりは期待できませんが、大きく値下がりする可能性の低い資産です。
投資信託の運用であなたが耐えられる以上の損失がでないように、株式と債券を組み合わせましょう。もっとも重要なのは、収益ではなく、損失をあなたが耐えられる割合におさえることです。
- 投資信託の損失を、自分が耐えられる額におさえる方法
- 自分が耐えられる損失を認識しないで投資すると必ず損をする
- もっとも重要なのは、収益ではなくリスク
投資信託の損失を、自分が耐えられる額におさえる方法
投資信託の損失をおさえるには、投資する資金に日本債券を組み入れるのが有効です。リスクの高い株式と、リスクの低い債券とを組み合わせることでリスクを下げるのです。
どの程度、日本債券を含めるかは、自分が耐えられる損失額と相談して決めましょう。日本債券を多く組み入れるほど、損失額はより多く下がっていきます。
ちなみに、日本債券を組み入れるのではなく、日本債券を組み入れる分を預貯金にする(=投資しない)という方法もあります。この場合、預貯金の収益(年:ほぼ0%)は、日本債券の収益(年:2%)よりも低いですから、資産から得られる収益は下がってしまいます。ただし、預貯金は1,000万円まで元本が保証されていますので、日本債券に投資するよりも安全性はとても高いです。
自分が耐えられる損失を認識しないで投資すると必ず損をする
例えば、10%の割合の損失しか耐えられない方が、20%の損失があり得るほどの株式を組み入れてしまったとしましょう。この方は、10%を超える損失がでているときに耐えられずに、投資資産をすべて売却し、資産運用を終了してしまうでしょう。そして、値段が元に戻ったときに「売らなければ良かった・・・」と後悔することになるのです。
このように、耐えられる割合以上の損失がでる投資をすれば、必ず損をします。上記の例だと、10%を超える損失がでれば必ず売却してしまうので、「10%の損が必ずでる」投資をおこなっていることになります。
投資信託は、必ず下がるときがあります。下がったときに自分が耐えられる割合の損失しかでないように、リスクを日本債券(または預貯金)で調整することが重要なのです。
もっとも重要なのは、収益ではなくリスク
将来必要なお金を作るためには、継続的に積み立てることが絶対に必要です。投資をせずに、何千万円も用意するには、月10万円以上の積み立てが必要なる場合も多いからです。月数万円の積み立てで目標額を達成するには、投資による高い収益率がどうしても必要になります。
積み立てを途中で止めてしまわないためにも、ご自分がどれくらいの割合の損失に耐えられるか?をまず考えてください。このステップを飛ばして投資を始めてしまうと、あまりの損失の大きさにびっくりして、投資資産をすべて売却してしまうことになるでしょう。
また、耐えられる損失以上の投資をすると、資産をすべて売却するとまで行かなくても、仕事が手につかなくなってしまう可能性があります。大きな損失がでている場合に、仕事中も株式の相場が、気になってしょうがなくなるのです。くれぐれも、自分が耐えられないリスクを負う投資をしないでください。
楽天証券には、投資信託を毎月自動で取り崩してくれるサービスがあります。
このサービスをつかうと、ほったらかしで、遊んでいるお金の年4.8%(または年3.6%)が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
楽天証券は、楽天市場・楽天モバイル・楽天銀行で知られる、楽天グループに属する証券会社です。
楽天証券の総合口座数は864万口座、預り資産は、18.1兆円を超えています(2022年12月末時点)。
また、楽天証券で投資信託を保有、または、積み立ての設定をしている人は、274万人を超えています。
実際に、楽天証券の「投資信託の自動取り崩しサービス」をつかった履歴をごらんください。
下のように、振込日(1~28日の中で好きな日を指定できます)の10日に間に合うように、投資信託を自動で売ってくれます。

また、取り崩したお金は、下のように自動で楽天銀行の口座に振り込んでくれています。
なお、取り崩しの際にかかる譲渡益税(利益の約20%)が源泉徴収されています。
※ちなみに、自動で振り込んでもらうには、楽天証券の口座と、楽天銀行の口座と連携させる「マネーブリッジ連携」というかんたんな設定が必要です。

全世界株式に投資すると、年7%のリターンが期待できます。
>> 全世界株式のリターンが7%といえる詳しい理由は、この記事で解説しています。
>> 過去34年のデータから計算した、全世界株式のリターン7%の理由はこちら
全世界株式に投資する方法はいくつかありますが、投資信託を使うのが簡単です。
全世界株式に投資する投資信託のなかでは、手数料が安い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下オール・カントリー)」がおすすめです。
オール・カントリーの手数料は年0.2%程度で、全世界株式に投資する投資信託のなかで、最安クラスです。
なお、全世界株式のリターンは年7%といいましたが、取り崩しは、年7%ではなく「年4.5%」にするのがベストです。
なぜなら、全世界株式のリターン:7%のうち、2.3%はインフレで増えた分だからです。
インフレで増えた2.3%分は、取り崩さずにそのまま運用をつづけて、その運用益で将来のインフレにそなえます。
また、先ほど解説したように、オール・カントリーには、年0.2%程度の手数料がかかるため、その分も取り崩さないでおきます。
したがって、全世界株式のリターン:7%から、インフレ分:2.3%と、オール・カントリーの手数料:0.2%を引いた年4.5%を取り崩すのがベストです。
実は、投資信託を毎月手動で取りくずす場合、かなり手間がかかります。
取りくずしの手間を、全世界株式の投資信託を取りくずす場合を例に解説すると、
1.まず、今月の取りくずし額を計算します。
全世界株式の場合、年4.5%が期待リターンですので、毎月「4.5%の12分の1」まで取りくずしても大丈夫です。
つまり、4.5%÷12ヶ月で、0.375%ですね。
たとえば、現在の資産額が120万円の場合、4,500円(=120万円×0.375%)と計算できます。
2.つぎに、1.で計算した額を売る、売却注文をだします。
証券会社のホームページにログインして、先ほど計算した額だけ、全世界株式の投資信託の売却注文をだします。
3.そして、売却注文が成立した翌日か、翌々日までまって、出金指示をだします。
実は、投資信託は、売却注文が成立しても、その日に出金指示をだせません。
出金指示ができるようになるのは翌日か、翌々日になってからです。
このように1日で注文・出金指示の、両方をすませることができません。
そのため、売却注文をだす日と、出金指示をだす日と、2日にわたってホームページで操作する必要があるのです。
自動取りくずしサービスがないと、毎月、この取りくずし作業をやらなければなりません。
楽天証券の自動取りくずしサービスなら、毎月の取りくずし率を、0.1%以上0.1%単位で設定できます。
ここで設定した取りくずし率の分だけ、毎月自動で投資信託を売却してくれます。
全世界株式(年4.5%のリターン)の投資信託を取りくずす場合、月0.4%(年4.8%)、または月0.3%(年3.6%)に設定すると良いでしょう。
また、取りくずしたお金は、毎月指定した日(1~28日から好きな日を指定できます)に、楽天銀行の口座に振り込んでもらえます。
なお、設定した日に間に合うように、投資信託を売却してくれため、お金が必要な日よりまえに振込日を指定する必要はありません。
そのため、楽天証券を使えば、手間をかけずに、遊んでいるお金の年4.5%が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
1.楽天証券の口座を開設したら、全世界株式に投資する投資信託(オール・カントリーがおすすめ)を買って、その投資信託を、月0.4%(または0.3%)取り崩す設定をします。
2.楽天証券の口座と、楽天銀行の口座とを連携させる「マネーブリッジ連携」という設定をします。
この2つを最初にいちど設定するだけでおわりです。
・公式ページ
楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスを使うことで、遊んでいるお金から収益が上がります。
また、はじめるのもかんたんで、全世界株式の投資信託を買って、月に取りくずすパーセント(0.4%か0.3%)を決めるだけです。
楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスがなければ、毎月手間のかかる取り崩しを自分でしなければなりません。
また、銀行預金ではお金はほとんど増えませんので、楽天証券での投資信託自動取り崩しサービスをおすすめします。
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