資産運用の途中では、必ず暴落が起こります。暴落が起こっても、「あなたが耐えられる範囲の損失にコントロールする」ために、資産を組み合わせることが大切です。
ただ、あなたが耐えられる範囲の損失でも、暴落が起これば心は揺らいでしまいます。この記事では、毎月の定額積立が、あなたを暴落に強くしてくれる理由について解説します。
- 資産運用の途中では、必ず暴落が起こる
- 暴落が起こっても、耐えられる範囲の値下がりにコントロールするために、資産を組み合わせる
- 耐えられる範囲に値下がりをコントロールしても、やはり暴落時は心が揺らぐ
- 暴落への耐性をつけるには、資産を組み合わせることにくわえ、「毎月の定額積立」をすることが有効
資産運用の途中では、必ず暴落が起こる
資産運用に使う株式や債券は、日々値動きします。株式は、主に企業の業績によって価格が日々変動します。債券は、主に金利の変動によって価格が日々変動します。
日々の値動きの中で、大きく値を下げる日もあります。これまで大きく値段が下がる「暴落」は、何度も起こってきました。最近起こった非常に大きな暴落には、リーマンショックがありましたし、その前にはブラックマンデーという非常に大きな暴落がありました。暴落が起これば、資産の値段が大きく下がります。
資産運用をしていれば、暴落はさけられません。そのため、暴落が起こっても「自分が耐えられる範囲までしか下がらないようにコントロール」する必要があります。
暴落が起こっても、耐えられる範囲の値下がりにコントロールするために、資産を組み合わせる
株式は、大きな収益が期待できますが、値動きが非常に大きいです。そのため、暴落が起これば大きく値下がりします。
一方、日本債券は、小さな収益しか期待できませんが、値動きが小さいです。そのため、暴落が起こってもあまり値下がりしません。
この株式と、日本債券とを組み合わせることで、暴落が起こっても「あなたが耐えられる範囲の値下がりにコントロール」できます。株式で高い収益をねらいつつ、日本債券で値下がり幅をコントロールするわけです。たとえば、あなたが「あまり大きな値下がりに耐えられない」と思うなら、日本債券を多めに組み入れます。日本債券を多めに組み入れるほど収益は下がってしまいますが、「あなたが耐えられる値下がり」に合わせて、資産を組み合わせるのがもっとも重要です。
>> 投資信託の損失を、自分が耐えられる割合におさえる方法
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耐えられる範囲に値下がりをコントロールしても、やはり暴落時は心が揺らぐ
「あなたが耐えられる値下がり」にあわせて資産を組み合わせても、やはり暴落時は心が揺らぐものです。
資産を組み合わせるのは、
- 今すぐにでも全部売らなければならない、という衝動を感じる。
- 値動きが気になって眠れない、という不安を感じる。
というようなレベルの値下がりが起きないようにするためです。
ここまでのレベルの値下がりではなくても、大切な資産の価値が大きく下がってしまうのですから、暴落しても全く無反応、ということは難しいでしょう。
なお、頭の中で想像していた暴落と、目の前で起こる暴落とでは感じ方が違うこともあります。たとえば、あなたが20%の損失まで耐えられると考えていても、実際に20%の損失がでたらすぐにでも全部売却したくなった、という場合です。この場合は、資産の組み合わせを変更しなければなりません。
このどうしても避けられない「暴落での動揺」を軽くするには、毎月の定額積立がとても有効です。毎月の定額積立がなぜ有効なのか、を次で解説します。
暴落への耐性をつけるには、資産を組み合わせることにくわえ、「毎月の定額積立」をすることが有効
毎月の定額積立をしていると、暴落がうれしく感じるようになります。暴落をうれしく感じるのは、暴落で積み立てている投資信託の基準価額が下がり、同じ金額でより多くの口数が買えるからです。積み立てを続けていると、しばらく低迷していてくれないかな、とさえ思えるようになります。
逆に、暴騰(価格が異常に上がること)しても、うれしく感じます。価格が上がれば資産価値が増えるのですから、単純にうれしいです。
このように、毎月の定額積立をすることで、暴落に強くなります。実際、資産をつくるには、毎月積み立てるしかありません。この積み立てに、「暴落のショックを軽くする効果」が、おまけでついてくるのは大きいです。「定額で」積み立てるのがポイントです。