シンプルな投資方法には、株式と日本債券を組み合わせる方法があります。この方法は、「値動きが大きいが収益が高い株式」で収益をねらいつつ、「値動きが少ないが収益が低い日本債券」を組み合わせる割合で値動きをコントロールします。
ただ、この投資方法は、年に一回、日々の値動きでくずれた割合を元に戻す取引(=リバランス)をしなければなりません。どうしてもリバランスが面倒なら、この記事で解説する、もっともシンプルな投資方法を検討してみてください。
リバランス不要のもっともシンプルな投資方法
リバランスが面倒なら、「ひとつで全世界の株式に投資できる投資信託」に投資して、預貯金で値下げ幅をコントロールする『もっともシンプルな投資方法』もあります。
ひとつで全世界の株式に投資できる商品とは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」です。eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に投資することで、ひとつで国内株式・先進国株式・新興国株式に分散投資できます。eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に投資すればファンド内でリバランスをしてくれるため、自分でリバランスをする必要はありません。
値下げ幅のコントロールは、「投資する割合の調整」でおこないます。つまり、値下がり幅を半分にしたければ、株式に投資する割合を半分にするわけです。株式に投資しなかった分は、投資せずに預貯金として残しておきます。
ここで、値下がり幅について補足しておきます。投資の最大損失率は、「期待リターン-リスク×2」で計算できます。株式の場合は、期待リターン6%・リスク26%程度なので、最大損失率は年:-46%(=6%-26%×2)です。
>> リスクの数値で計算できる―最大損失額について知っておこう
そのため、投資する割合を半分にすると、年:-23%(=46%×50%)まで最大損失率を下げられます。
ただし、投資資金の一部を預貯金のままにするわけですから、収益は下がります。預貯金の期待リターンは、ほぼ0%です。そのため、期待リターン2%の国内債券に投資する場合よりも、期待リターンは下がってしまいます。
たとえば、株式30%に投資した場合(70%は預貯金)、期待リターンは年:1.8%(=6%×30%)になります。最大損失率は、年:-13.8%(=-46%×30%)になります。