投資資金の移動には、よく銀行振込が使われると思います。「ネット銀行で振込手数料を節約する」では、この"銀行振込の手数料"を節約する方法を解説しました。同記事は、銀行振込に振込手数料が無料(もしくは、格安)の銀行を使うことで、振込手数料が節約できるという内容でした。
ただ、「ネット銀行で振込手数料を節約する」は、即時入金に対応していない会社への振込みを、考えた場合の記事です。即時入金に対応した会社への振込みの場合、即時入金を使えば、無料で振込みができます。即時入金とは、銀行からの入金が、入金先の口座に即時に反映されるサービスのことです。通常の振込みと異なり、即時入金の振込手数料は、入金先の証券会社が負担してくれることがほとんどです。ここでは、一歩進んで、まったく手数料を払わずに、投資資金を移動する方法を解説したいと思います。
その方法には、先ほど解説した"即時入金"と、合わせて"指定振込口座"を使用します。具体的には、楽天銀行の即時入金に対応した証券会社を使い、その証券会社の指定振込口座に楽天銀行を指定します。無料で投資資金を移動させる方法は、以下です。
1. | 楽天銀行に、口座を開設 |
2. | 楽天銀行の即時入金に対応した証券会社に、口座を開設 |
3. | 証券会社の指定振込口座に、"楽天銀行"を指定 |
1.楽天銀行に、口座を開設
無料で投資資金を移動するには、楽天銀行の即時入金に対応した証券会社を使い、その証券会社の指定振込口座に楽天銀行を指定すると良いと解説しました。ここでは、まず、"楽天銀行に、口座を開設"から解説していきます。
最初の一文「無料で投資資金を移動するには~」では、即時入金を行う銀行に、楽天銀行を指定しています。ただ、即時入金サービスが使える銀行は、楽天銀行だけではありません。では、なぜ、楽天銀行を選ぶのでしょうか?
それは、即時入金対応の証券会社が多いからです。楽天銀行が即時入金に対応する証券会社数は、20社(2022年9月現在)です。具体的な証券会社名は、次の"2.即時入金対応の証券会社に、口座を開設"であわせて解説します。
2.即時入金対応の証券会社に、口座を開設
無料で投資資金を移動するには、まず、楽天銀行に口座を開設することを解説してきました。
しかし、即時入金対応の証券会社が多い楽天銀行でも、全ての証券会社に即時入金が、できるわけではありません。では、どうすればいいのでしょうか?
即時入金対応の証券会社に、口座を開設すればいいです。*即時入金対応の証券会社は、SBI証券や、楽天証券などです。詳しくは、以下の表で一覧にしています。
* 即時入金に対応していても、買いたいファンドを取り扱っていないと意味がありません。自分が取引しようとしている証券会社が、楽天銀行の即時入金に対応しているか確認しておきましょう。
図:楽天銀行から、即時入金できる証券会社
証券会社名(会社のHPへ) | 取り扱いインデックスファンド一覧へ |
SBI証券 | SBI証券の取り扱いインデックスファンド |
楽天証券 | 楽天証券の取り扱いインデックスファンド |
マネックス証券 | マネックス証券の取り扱いインデックスファンド |
GMOクリック証券 | ー |
松井証券 | ー |
他15社 |
3.証券会社の指定振込口座に"楽天銀行"を指定
無料で投資資金を移動するには、楽天銀行と、即時入金に対応した証券会社の口座を開設する必要があることを解説しました。この2つを使えば、投資資金を無料で振り込むことができます。
しかし、1つの証券会社で、自分が欲しいファンドが全てそろうことは、あまりありません。そのため、証券会社から他の証券会社へ、投資資金を移動することも多いと思います。このとき、証券会社から、指定振込口座(=証券会社から振り込んでもらう口座)に投資資金を振り込んでもらい、他の証券会社に振り込むという作業を行います**。この"指定振込口座"を地方銀行などにしてしまうと、他の証券会社への振込手数料が、かかってしまいます。では、どうすれば振込手数料がかからなくなるのでしょうか?
証券会社の指定振込口座に"楽天銀行"を指定しましょう。指定振込口座を"楽天銀行"にすべき理由は、再度、即時入金を使って、無料で振り込むことができるからです。
** 多くの場合、指定振込口座への出金手数料は、証券会社が負担してくれます。
図:指定振込口座への出金手数料が無料の、主要な証券会社
SBI証券
楽天証券
マネックス証券
松井証券
図:無料で投資資金を移動する方法の全体図