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リバランスの適切な実行頻度

 ポートフォリオのリスクを―投資家の決めた数値に収めるには、資産の比率を維持する―リバランス*が必要です。リバランスが必要になる理由は、(1)ポートフォリオのリスクは、資産の比率で決まりますが、(2)資産の比率は、資産の価格の変動とともに変化するからです。
* リバランスの解説はこちら→リバランスとは

 ただ、リバランスには、コストがかかります。リバランスの実行時にかかるコストは、以下です。(1)まず、ファンド売買の際の手数料―(ア)ファンドを購入した場合、販売手数料がかかります。(イ)ファンドを売却した場合、信託財産留保額がかかります。なお、これらの"ファンド売買の際のコスト"が必要ないファンドもあります。(2)次に、ファンドを売却した際の税金―ファンドを売却した場合、利益が出ていれば、税金(税率:20.315%-2037年12月末まで)がかかります。上記のように、リバランスにはコストがかかるため、そう頻繁におこなうべきではありません。では、リバランスの適切な実行頻度とはどのくらいなのでしょうか?

 年1回がいいでしょう。なぜなら、年一回より頻繁にリバランスをおこなっても、(1)リスクはほとんど減らないにもかかわらず(最大0.1%程度減少)、(2)リターンは減る(最大0.35%程度減少)―というデータがあるからです。**
※上記のデータは、以下の条件のもの
・データ期間:1970年~2007年
・伝統的4資産(国内株式・外国株式・国内債券・外国債券)に均等に投資

** 内藤忍 『【新版】内藤忍の資産設計塾』 自由国民社、2008年、200頁

図:リバランスの実行頻度はコストとのバランスが重要
リバランスの実行頻度はコストとのバランスが重要








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