投資信託は、リスク商品ですので、損失が出る可能性もあります。ただ、損失が出るとしても"許容できる額以上の損失"は、避けたいところです。"許容できる額以上の損失"を避けるためには、自分が投資するファンドの最大損失額の目安を、あらかじめ計算しておく必要があります。
しかし、直接的に最大損失額を計算できる指標は、ありません。ですが、損失に関連する指標に、リスクがあります。リスクは、過去の値動きの幅を表す指標です。では、投資額に、リスクをかけた計算結果が、最大損失額なのでしょうか?それは、違います。リスクは、検査結果全体の平均値を基準に、上下の値動き幅の"平均値"を求めたものです。"平均値"ですから、検査データの中には平均値より大きい数値もあれば 小さい数値もあったはずです。では、どうすれば、最大損失額の目安を計算できるのでしょうか?
投資額にリスクの2倍をかけると、最大損失額の目安を計算できます。
投資信託の値動きの幅は、リスク(=標準偏差)で表されます。リスク(=標準偏差)の2倍の範囲内には、全データの約95%が収まります。したがって、リスクの2倍が、最大損失額の目安(=95%の確率で、損失はリスクの2倍に収まる)になります。
図:リスク(=標準偏差)のイメージ
図:リスク(=標準偏差)の2倍の範囲内には、全データの約95%が収まる
図:100万円をリスク15%の投資信託に投資した場合の、最大損失額の目安