貸株サービスは、証券会社に株式(ETF含む)を貸すことで、貸株料を受け取れるサービスです。貸株サービスは、(1)証券会社が、投資家から預かった株式を、証券金融会社に貸して貸株料を受け取り、(2)その貸株料の中から、株式を貸してくれた投資家に貸株料を支払う―しくみになっています。現在、貸株料は、年率0.1~0.5%です。
ただ、貸株サービスには、株式の保証が弱いという、大きな欠点があります。現在、貸株サービスを行う証券会社には4社ありますが、その中の3社(カブドットコム証券・マネックス証券・SBI証券)には、貸した株式に対する保証がありません。そのため、貸した先がこの3社なら、万一、貸した先が倒産した場合、貸した株式が返ってこない可能性が高いです。つまり、この3社に株式を貸した場合、同社に対する倒産リスクを負うことになります。貸した先の倒産リスクを負うのに対して、貸株料が、年率0.2~0.5%というのは少ないと―私は思います。では、倒産リスクを負いたくない場合は、どうすればいいのでしょうか?
残りの1社:松井証券に貸すと良いです。松井証券だと倒産リスクを回避できる理由は、貸株(=投資家から借りた株式)保証のための分別管理を、徹底しているからです。
松井証券は、貸株を貸し出し先(=証券金融会社)に貸す場合、貸株代り金(=株式の担保)を受け取り、そのお金を信託分別しています。また、松井証券は、貸し出さなかった貸株を、証券保管振替機構で分別管理しています。
図:松井証券にA社株:1000株貸株した場合の保証例