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ETF積立(全世界株式・S&P500)で期待できる収益はどのくらい?

 ETF積立(全世界株式・S&P500)で期待できる収益はどのくらい?

 ETFは個別株と同じように手軽に買えるので、ETFの積立を考える方は結構おられます。

 ただ、ETF積立でどのくらいの収益があがるのか、事前にしりたい方もおられるかもしません。

 そこで、人気の全世界株式のETF(証券コード:2559)と、S&P500のETF(証券コード:2558)を20年・30年積み立てた場合の収益を、ネット上のデータをつかって計算してみました。

 なお、ETFの「配当にかかる税金」は考慮していませんので、実際には、収益は税金分さがります。

ETF積立の条件:
・月10万円ずつETFを積立
・配当は全て再投資
・積立銘柄は、全世界株式(証券コード:2559)・S&P500(証券コード:2558)


全世界株式のETF積立(2559)を20年・30年したときの収益

全世界株式のETF積立の収益グラフ

 全世界株式のETF積立を毎月10万円して、20年運用した結果は以下です(1988~2022年のデータで計算)。

  • 平均的な運用結果は、4,814万円(+2,414万円の利益:4,814万円-2,400万円:年120万円×20年)
  • 最も収益が多かった運用結果は、7,677万円(+5,277万円の利益)
  • 最も収益が少なかった運用結果は、2,589万円(+189万円の利益)

 次に、全世界株式のETF積立を毎月10万円して、30年運用した結果は以下です(1988~2022年のデータで計算)。

  • 平均的な運用結果は、1億2,705万円(+9,105万円の利益:1億2,705万円-3,600万円:年120万円×30年)
  • 最も収益が多かった運用結果は、1億5,652万円(+1億2,052万円の利益)
  • 最も収益が少なかった運用結果は、9,955万円(+6,355万円の利益)

 全世界株式のETF積立の運用収益は、20年投資した場合は「+5,277万円~+189万円」、30年投資した場合は「+1億2,052万円~+6,355万円」でした。
※この実績は過去のデータなので、こんごも同じ結果になるとは限りません。


S&P500のETF積立(2558)を20年・30年したときの収益

S&P500のETF積立の収益グラフ

 S&P500のETF積立を毎月10万円して、20年運用した結果は以下です(1988~2022年のデータで計算)。

  • 平均的な運用結果は、5,775万円(+3,375万円の利益:5,775万円-2,400万円:年120万円×20年)
  • 最も収益が多かった運用結果は、1億566万円(+8,166万円の利益)
  • 最も収益が少なかった運用結果は、2,961万円(+561万円の利益)

 次に、S&P500のETF積立を毎月10万円して、30年運用した結果は以下です(1988~2022年のデータで計算)。

  • 平均的な運用結果は、1億8,695万円(+1年5,095万円の利益:1億8,695万円-3,600万円:年120万円×30年)
  • 最も収益が多かった運用結果は、2億3,783万円(+2億183万円の利益)
  • 最も収益が少なかった運用結果は、1億4,496万円(+1億896万円の利益)

 S&P500のETF積立の運用収益は、20年投資した場合は「+8,166万円~+561万円」、30年投資した場合は「+2億183万円~+1億896万円」でした。
※この実績は過去のデータなので、こんごも同じ結果になるとは限りません。


計算に使った利回りデータの出所

 各投資先の運用結果の計算には、さまざまなインデックスのデータを公開してくれている、「myINDEX」というサイトのデータを使わせていただきました。

 なお、ここでは、「S&P500(米国株式)」のデータを例にします。

 使用したデータがある場所は、以下です。

1.まず、「myINDEX」の「S&P 500 (配当込み) (円)」のページにアクセスします。
他の投資先のデータは→「全世界株式

myINDEXのサイト画像

 ちなみに、「S&P 500 (配当込み) (円)」は、米国の株式指標を、円換算したものです。

S&P500は、「S&P500種株価指数」とも呼ばれ、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出・公表する、アメリカ合衆国の証券取引所に上場している代表的な500銘柄で構成される株価指数をいいます。

iFinanceより引用

2.アクセスしたページの下の方にある、「グラフ」という項目の「年次リターン」タブをクリックします。

年次リターンをクリックの画像

3.グラフになっていますが、マウスカーソルをあわせると数値がでます。

グラフをクリックすると数値が表示される画像

 これが各年のS&P500の利回りです。画像では1961年の利回りが28.1%だとわかります。この利回りのデータを使って、S&P500に20年・30年投資した場合の、利回りを計算します。

 なお、S&P500の利回りデータは1961年のものからありますが、あまりに古いデータだと現在の数値とかけ離れて過ぎています。そのため、今回は、1988年以降の過去36年分だけつかって計算しました。


S&P500の運用結果の計算例

 S&P500で20年運用した場合の計算は、先ほどの利回りのデータを20年分つかって計算します。

 たとえば、1988~2007年の20年利回りを計算する場合、各年の利回りを順番にかけてから、最後に積立額を足します。

  • まず、1988年の利回りは20.7%でしたので、「0×(1+20.7%)+120」で120。
  • つぎに、1989年の利回りは51.2%でしたので、「120×(1+51.2%)+120」で301.44。
  • そして、1990年の利回りは-8.5%でしたので、「301.44×(1-8.5%)+120」で395.8176というように計算します。

 このように2007年までの20年分を計算すると、6427.472285という計算結果になります。つまり、1988年から毎月10万円をS&P500に投資したら、2007年には約6,427万円になったということです。

 この「20年運用したときの運用結果」を、1988~2007年から、2003~2022年までの16回分計算します。

  • 1988~2007年のS&P500の運用結果は、6427.472285。
  • 1989~2008年のS&P500の運用結果は、2961.349658。
  • ~省略~
  • 2003~2022年のS&P500の運用結果は、9115.005992。

 これで、1988年から2003年までに投資をはじめて、20年運用した場合の運用結果のデータ(16回分)が手に入りました。

 なお、S&P500で30年運用した場合の運用結果は、同じように30年分計算します。


集めた利回りデータから、平均的な運用結果・最も収益が多かった運用結果・最も収益が少なかった運用結果を計算

 集めた運用結果のデータから、「平均的な運用結果」・「最も収益が多かった運用結果」・「最も収益が少なかった運用結果」を計算します。

 20年運用した場合の、平均資産額・最大資産額は、・最小資産額は以下です。

  • 平均資産額は、約5,775万円。
  • 最大資産額は、約1億566万円。
  • 最小資産額は、約2,961万円。

 1988~2022年の間にS&P500のETF積立を毎月10万円して20年運用した場合、平均的には約5,775万円になり、最高で約1億566万円・最低でも約2,961万円になりました。

 30年運用した場合の、平均資産額・最大資産額・最小資産額は以下です。

  • 平均資産額は、約1億8,695万円。
  • 最大資産額は、約2億3,783万円。
  • 最小資産額は、約1億4,496万円。

 1988~2022年の間にS&P500のETF積立を毎月10万円して30年運用した場合、平均的には約1億8,695万円になり、最高で約2億3,783万円・最低でも約1億4,496万円になりました。

 このように計算して、各投資先の運用結果をグラフにしたのが、下の図解です。

・全世界株式のETF積立を、毎月10万円した場合の運用結果

全世界株式のETF積立の収益グラフ


・S&P500のETF積立を、毎月10万円した場合の運用結果

S&P500のETF積立の収益グラフ


計算に使ったエクセルのダウンロード

 計算に使ったエクセルをダウンロードできるようにしておきますので、くわしい計算内容がみたいかたはダウンロードしてみてください。
>>etf_syuueki_01_01.xlsx








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