預株(貸株)を活用することは、資産運用におすすめです。なぜなら、配当・値上がり益に加えて、貸株料が得られるからです。このことにより、株式投資の利率を、より高めることができます。また、貸株の弱点である"保証の弱さ"を、しっかりカバーしている証券会社もあるため安心です。*
* 詳しくはこちら→貸株サービスは、保証が手厚い松井証券で行う
ただ、貸株を始める場合、あまりなじみのない手続きが必要になります。あまりなじみのない手続きを、挙げてみましょう。まず、貸株を行いたい株式を、他の証券会社に預けている場合、貸株を行いたい証券会社への―"移管手続き"が必要になります。さらに、松井証券で貸株を行いたい場合、一般口座の株式しか貸株できないため、特定口座から一般口座への―"振替手続き"が必要になります。そして"預株開始手続き"が、必要になります。では、実際に貸株を始めるには、どうすればいいのでしょうか?
- ※追記(2010/1/2)
2009/11/14に、松井証券の貸株サービスが改善され、特定口座で預かってもらっている株式でも、貸株できるようになりました。したがって、特定口座から一般口座への―"振替手続き"は不要です。
貸株を始めるまでの手順は、以下です。なお、以下は、松井証券で貸株を行うことを前提にしています。
●株式を松井証券に入庫
●株式を特定口座で持っている場合は、一般口座へ振替
●預株開始手続き
松井証券に入庫
貸株をはじめるまでの手順を解説しました。まず、"松井証券に入庫"から解説していきます。貸株を行うには、松井証券に株式を預け入れていなければなりません。なぜなら、(1)貸株は、預け入れている株式を、預かっている証券会社に貸すしくみで、(2)当記事では、松井証券で貸株を行うことを前提にしているからです。
ただ、現在、他の証券会社に、株式を預け入れている人も多いかもしれません。なぜかというと、松井証券は、10万円超の株式を取引する場合の―取引手数料が高めだからです。**50万円の株式を取引する際の手数料を比較してみましょう。松井証券の手数料は、540円です。SBI証券の手数料は、285円です。楽天証券の手数料は、368円です。
** 1日の約定金額合計が10万以下の場合は、松井証券が最も安い。(=株式取引手数料無料)
では、他の証券会社に、株式を預け入れている場合は、どうすればいいのでしょうか?
株式を、他の証券会社から松井証券に―移動する手続き(=移管手続き)をします。移管手続きの方法は、以下です。
1. | まず、現在、預け入れている証券会社に、移管手続きの書類を請求します。移管手続きに必要な書類は、以下です。特定口座に預け入れている場合は、特定口座内保管上場株式等移管依頼書が必要です。一般口座に預け入れている場合は、口座振替依頼書が必要です。 |
2. | 次に、預け入れている証券会社に、書類を提出します。*** |
図:口座の種類と提出書類
株式を特定口座で持っている場合は、一般口座へ振替
貸株をはじめるまでの手順:"株式を松井証券に入庫"で、移管手続きについて解説してきました。株式の移管手続きを行うと、特定口座に預けていた株式は、松井証券の特定口座に預けられます。同じように、一般口座に預けていた株式は、松井証券の一般口座に預けられます。
特定口座と一般口座では、特定口座で預かってもらっている人のほうが多いと―私は思います。なぜなら、特定口座は、譲渡所得の計算が楽だからです。特定口座で預かってもらえば、面倒な譲渡所得の計算を、証券会社がやってくれます。
しかし、松井証券で貸株を行う場合、貸株をしたい株式は、一般口座で預かってもらっていなければならなりません。なぜかというと、松井証券の貸株には、一般口座で預かってもらっている株式しか貸し出せないという―制限があるからです。では、特定口座で株式を預かってもらっている場合は、どうすればいいのでしょうか?
特定口座から、一般口座に振り替えましょう。一般口座への振替手続きの手順は、以下です。
1. | 松井証券にログイン 口座開設後に送られてくる―会員IDと会員パスワードを使って、松井証券にログインします。 |
2. | 一般口座への振替手続き 資産状況>預り残高振替 とたどり、振り替えたい銘柄の左の―"振替"をクリックします。そして、振替数を入力し、内容確認を押します。 |
図:特定口座から一般口座への振替
- 特定口座から一般口座に振り替えた株式は、後で特定口座に戻せるのか?
一度、特定口座から一般口座に振り替えた株式は、もう特定口座に戻せません。また、他の証券会社に移管しても、特定口座に戻すことはできません。
図:特定口座から一般口座に振り替えた株式は、特定口座に戻せない
預株開始手続き
これまで解説した"貸株をはじめるまでの手順"は、(1)まず、株式を松井証券に入庫し、(2)株式を特定口座で持っている場合は、一般口座へ振替をする―ところまででした。これで、貸株したい株式を、松井証券の一般口座で預かってもらうまでの―手続きが、完了しました。
ただ、一般口座で株式をもっていれば、自動的に貸株を行ってくれるわけではありません。なぜなら、貸株は、申し込みをしなければ行われないからです。では、どうやって貸株を申し込めばいいのでしょうか?
預株開始手続きを行えばいいです。預株開始手続きの手順は、以下です。
1. | 松井証券にログイン |
2. | (1)預株確認書と(2)取引ルールを承諾 口座管理>各種口座開設状況>預株確認書 とたどり、(1)預株確認書と(2)取引ルールをよく読み、承諾します。 |
3. | 2の手続き終了後、預株したい銘柄を選んで追加 資産状況 >預株申込・取消> とたどると、貸株できる銘柄が表示されます。そこで、貸株したい銘柄の横の追加チェックボックスにチェックを入れて、確認を押します。 |
図:貸株開始への手順
松井証券の口座開設はこちら
>>松井証券
楽天証券には、投資信託を毎月自動で取り崩してくれるサービスがあります。
このサービスをつかうと、ほったらかしで、遊んでいるお金の年4.8%(または年3.6%)が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
楽天証券は、楽天市場・楽天モバイル・楽天銀行で知られる、楽天グループに属する証券会社です。
楽天証券の総合口座数は864万口座、預り資産は、18.1兆円を超えています(2022年12月末時点)。
また、楽天証券で投資信託を保有、または、積み立ての設定をしている人は、274万人を超えています。
実際に、楽天証券の「投資信託の自動取り崩しサービス」をつかった履歴をごらんください。
下のように、振込日(1~28日の中で好きな日を指定できます)の10日に間に合うように、投資信託を自動で売ってくれます。

また、取り崩したお金は、下のように自動で楽天銀行の口座に振り込んでくれています。
なお、取り崩しの際にかかる譲渡益税(利益の約20%)が源泉徴収されています。
※ちなみに、自動で振り込んでもらうには、楽天証券の口座と、楽天銀行の口座と連携させる「マネーブリッジ連携」というかんたんな設定が必要です。

全世界株式に投資すると、年7%のリターンが期待できます。
>> 全世界株式のリターンが7%といえる詳しい理由は、この記事で解説しています。
>> 過去34年のデータから計算した、全世界株式のリターン7%の理由はこちら
全世界株式に投資する方法はいくつかありますが、投資信託を使うのが簡単です。
全世界株式に投資する投資信託のなかでは、手数料が安い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下オール・カントリー)」がおすすめです。
オール・カントリーの手数料は年0.2%程度で、全世界株式に投資する投資信託のなかで、最安クラスです。
なお、全世界株式のリターンは年7%といいましたが、取り崩しは、年7%ではなく「年4.5%」にするのがベストです。
なぜなら、全世界株式のリターン:7%のうち、2.3%はインフレで増えた分だからです。
インフレで増えた2.3%分は、取り崩さずにそのまま運用をつづけて、その運用益で将来のインフレにそなえます。
また、先ほど解説したように、オール・カントリーには、年0.2%程度の手数料がかかるため、その分も取り崩さないでおきます。
したがって、全世界株式のリターン:7%から、インフレ分:2.3%と、オール・カントリーの手数料:0.2%を引いた年4.5%を取り崩すのがベストです。
実は、投資信託を毎月手動で取りくずす場合、かなり手間がかかります。
取りくずしの手間を、全世界株式の投資信託を取りくずす場合を例に解説すると、
1.まず、今月の取りくずし額を計算します。
全世界株式の場合、年4.5%が期待リターンですので、毎月「4.5%の12分の1」まで取りくずしても大丈夫です。
つまり、4.5%÷12ヶ月で、0.375%ですね。
たとえば、現在の資産額が120万円の場合、4,500円(=120万円×0.375%)と計算できます。
2.つぎに、1.で計算した額を売る、売却注文をだします。
証券会社のホームページにログインして、先ほど計算した額だけ、全世界株式の投資信託の売却注文をだします。
3.そして、売却注文が成立した翌日か、翌々日までまって、出金指示をだします。
実は、投資信託は、売却注文が成立しても、その日に出金指示をだせません。
出金指示ができるようになるのは翌日か、翌々日になってからです。
このように1日で注文・出金指示の、両方をすませることができません。
そのため、売却注文をだす日と、出金指示をだす日と、2日にわたってホームページで操作する必要があるのです。
自動取りくずしサービスがないと、毎月、この取りくずし作業をやらなければなりません。
楽天証券の自動取りくずしサービスなら、毎月の取りくずし率を、0.1%以上0.1%単位で設定できます。
ここで設定した取りくずし率の分だけ、毎月自動で投資信託を売却してくれます。
全世界株式(年4.5%のリターン)の投資信託を取りくずす場合、月0.4%(年4.8%)、または月0.3%(年3.6%)に設定すると良いでしょう。
また、取りくずしたお金は、毎月指定した日(1~28日から好きな日を指定できます)に、楽天銀行の口座に振り込んでもらえます。
なお、設定した日に間に合うように、投資信託を売却してくれため、お金が必要な日よりまえに振込日を指定する必要はありません。
そのため、楽天証券を使えば、手間をかけずに、遊んでいるお金の年4.5%が、楽天銀行の口座に毎月振り込まれます。
1.楽天証券の口座を開設したら、全世界株式に投資する投資信託(オール・カントリーがおすすめ)を買って、その投資信託を、月0.4%(または0.3%)取り崩す設定をします。
2.楽天証券の口座と、楽天銀行の口座とを連携させる「マネーブリッジ連携」という設定をします。
この2つを最初にいちど設定するだけでおわりです。
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楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスを使うことで、遊んでいるお金から収益が上がります。
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楽天証券の投資信託自動取り崩しサービスがなければ、毎月手間のかかる取り崩しを自分でしなければなりません。
また、銀行預金ではお金はほとんど増えませんので、楽天証券での投資信託自動取り崩しサービスをおすすめします。
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