「必要な投信取り崩し額の計算方法」で、将来必要な取り崩し額(年額)の計算方法を解説しました。記事では、"将来必要な取り崩し額(年額)は、(月々に必要な生活費-公的年金収入)×12ヶ月で計算できる"―と解説しました。
この将来必要な取り崩し額(年額)を元に、"投信取り崩し開始時までに必要な―積立額"の計算をすることができます。
ただ、上記記事内でも書きましたが、取り崩し開始時までに必要な―積立額の計算には、"将来必要な取り崩し額(年額)"のほかに、もう一つ数値:"期待リターン"が必要です。期待リターンの取得方法は、「資産を組み合わせた場合のリターン計算」で解説したように、(1)ポートフォリオの投資資産ごとに―"投資割合×リターン"の計算をし、(2)最後に全ての計算結果を合計します。
※ 代表的なポートフォリオのリターンはこちら→代表的なポートフォリオのリターン・リスク
なお、期待リターンは、取り崩し開始後のインフレを考慮して、1%少なく計算しておいた方が無難です。例えば、安定運用ポートフォリオ*の期待リターン:4.08%の場合、3.08%(=4.08%-1%)とします。では、投信取り崩し開始時までに必要な―積立額は、どうやって計算すればいいのでしょうか?
* 国内株式・国内債券・外国株式・外国債券に、等分(=25%ずつ)投資したポートフォリオ。
将来必要な取り崩し額(年額)÷(期待リターン(年率)-インフレ率1%)で計算できます。
図:投信取り崩し開始時までに必要な―積立額の計算式
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